【家計への大打撃!?】更年期がもたらすお金のピンチ ~治療費から生活費まで徹底解説~
藤東クリニックのYouTubeチャンネル「藤東クリニックインサイト」で公開中の動画シリーズ「知っておきたい!女性の健康と経済インパクト」。今回は、その第2回「【家計への大打撃!?】更年期がもたらすお金のピンチ ~治療費から生活費まで徹底解説~」の内容を詳しくご紹介します。
前回の動画では「更年期と仕事」をテーマに、更年期が仕事に与える影響をデータと共に解説しました。今回のテーマは、私たちの生活に欠かせない「お金」。更年期が家計にどのような影響を与えるのか、具体的なデータをもとに深掘りしていきます。
知っておきたい!更年期と家計の切っても切れない関係
更年期と聞くと、体の不調ばかりが気になりがちですが、実は治療費や生活費など、家計への影響も決して無視できません。「もしかして更年期かも?」と感じた時、治療費がどのくらいかかるかご存知ですか? すでに家計の変化を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
驚きの結果!症状があっても病院に行かない人が多数
NHKの調査によると、過去3年以内に更年期特有の症状を経験した女性のうち、なんと約7割もの方が医療機関を受診していないという驚きの結果が出ています。年代別に見ても、40代では約3割、50代でも約3割の方が未受診です。
さらに、男性も決して少なくありません。同様に約8割の方が受診されていないという結果が出ています。更年期の症状は女性特有のものと思われがちですが、男性も同じように悩んでいる方が多くいることがわかります。
医療機関を受診した方のうち、「更年期障害」または「更年期症状」と診断された方は、女性で20%前後、男性で10%前後。受診しても診断されない場合もあるのが現状です。症状が軽度であったり、更年期以外の原因が考えられたりするのかもしれませんが、大切なのは自己判断で「たいしたことない」と決めつけずに、専門医に相談することです。
「これくらい大丈夫」と思わずに、少しでも気になる症状があれば、早めに専門医に相談することが大切です。藤東クリニックでも、更年期に関する相談を承っています。
治療費は一体いくら?具体的なデータをチェック!
次に気になるのは、実際に更年期の治療にはどれくらいの費用がかかるのかという点です。具体的なデータを見ていきましょう。
治療費は人それぞれ!でも高額になるケースも…
更年期の治療や症状を和らげるために実際に支払った治療費の総額をまとめたデータによると、女性の場合、3人に1人以上(33.7%)が治療費をかけていません。一方で、20万円以上の治療費がかかったと回答した方も6.9%いらっしゃいます。年代別に見ると、50代で20万円以上の治療費がかかっている割合が8.3%と、他の年代よりも高くなっています。
男性の場合、治療費をかけていない方は4割弱(36.9%)です。そして、注目すべきは、20万円以上の高額な治療費がかかったと回答された方が、女性よりも多い15.6%もいるということです。年代別に見ても、40代男性で20万円以上の治療費がかかっている割合は16.4%と高くなっています。
さらに、症状が続く期間によっても治療費は大きく変わってきます。症状が4年以上続いている場合、20万円以上の治療費がかかる割合は、女性で14.2%、男性で24.5%とかなり高くなります。また、症状が重い場合(4〜5点と回答)、20万円以上の治療費がかかる割合は、女性で12.3%、男性でなんと28.1%にも上ります。
これらのデータから、更年期の治療費は、症状やその期間によって大きく異なり、場合によっては家計に大きな影響を与える可能性があることがわかります。
治療費が家計を直撃!?深刻な影響の実態
高額になることもある更年期の治療費は、実際に私たちの家計にどのような影響を与えているのでしょうか。具体的なデータを見ていきましょう。
食費を切り詰め、貯蓄を取り崩す…深刻な家計への影響
更年期の症状による収入の低下や治療費の捻出によって、実際に家計にどんな変化があったかを尋ねた結果、最も多かった回答は「家での食費を切り詰める」で、女性の18.8%、男性の21.5%の方が回答しています。次いで多いのが「貯蓄を取りくずす」で、女性の15.1%、男性の21.8%となっています。
特に、治療費が高額になった場合に限って見てみると、家計に何らかの変化があったと回答した方は、女性で52.9%、男性で62.5%にも上ります。
さらに深刻なのが、お子さんがいらっしゃるご家庭への影響です。ひとり親の方に限って見てみると、「子どもに習い事や塾をやめさせた」と回答した割合は、母親で8.1%、父親でなんと18.2%にも上ります。
その他にも、「消費者金融などを借りる」と回答した方が女性で2.8%、男性で6.0%、「公共料金の未払い/滞納」と回答した方が女性で2.1%、男性で4.5%、さらに「家賃や住宅ローンの未払い/滞納」と回答した方も女性で1.2%、男性で4.0%いらっしゃいます。
これらのデータから、更年期による経済的な負担は、日々の食費の切り詰めから、将来のための貯蓄の取り崩し、さらには教育費の削減や借金、公共料金の滞納など、多岐にわたることがわかります。
今からできること!家計を守るための対策とアドバイス
では、更年期による経済的な負担に対して、私たちはどのような対策を取ることができるのでしょうか? 動画では具体的なアドバイスが紹介されています。
早めの受診と相談が何よりも大切
何よりも大切なのは、早めに医療機関を受診し、専門医に相談することです。「もしかして更年期かな?」と思ったら、我慢せずに、まずは婦人科や更年期外来を受診してみてください。早期に適切な治療を始めることで、症状を和らげ、結果的に治療費を抑えることにも繋がる可能性があります。
藤東クリニックでも、更年期に関する様々な相談を受け付けています。お気軽にご連絡ください。
知っておきたい!医療費助成制度や保険の活用
自治体によっては、更年期に関する医療費助成制度がある場合もあります。お住まいの自治体のホームページなどで確認してみましょう。また、加入している医療保険の内容によっては、給付金が受け取れる場合もありますので、保険証券を確認してみるのも良いでしょう。
日々の生活を見直す
家計の見直しも重要です。日々の生活の中で、少しずつ見直せる部分があるかもしれません。例えば、食費や光熱費など、無理のない範囲で節約を心がけてみましょう。
専門家の力を借りる
もし、お金のことについて専門的なアドバイスが欲しい場合は、ファイナンシャルプランナーなど、お金の専門家に相談することも有効な手段です。家計の状況に合わせて、無理のない返済計画や貯蓄方法などを提案してくれます。
一人で悩まずに、色々な専門家の力を借りながら、この時期を乗り越えていきましょう。
まとめ:経済的な不安なく、安心して更年期を迎えられる社会を目指して
今回の動画では、更年期が私たちの家計に与える影響について、様々なデータをもとに詳しく解説してきました。更年期は決して個人の問題ではなく、治療費だけでなく、日々の生活にも大きな影響を与える可能性があることがわかりました。
治療費がかさんだり、収入が減ったりすることで、食費を切り詰めたり、貯蓄を取り崩したり、中には、お子さんの習い事を諦めざるを得ない状況に追い込まれている方もいるという現状を知っていただきたいと思います。
私たち藤東クリニックは、誰もが経済的な不安を抱えずに、安心して更年期の治療に専念できる社会になることを願っています。