子宮筋腫は、ありふれた病気なので心配することはありませんが、女性ホルモンが分泌されている間(閉経以前)は増大する可能性があります。
子宮を構成する筋肉由来の良性腫瘍が子宮筋腫です。
図のように子宮内の筋腫ができた場所によって分類されていますが、内側に近いものほど症状が強いことが多いといわれています。
子宮筋腫の症状
無症状のことも多いですが、月経過多、月経困難症、腰痛、貧血、腹部腫瘤蝕知、不妊・流産の原因など、大きくなると、周囲の臓器を圧迫し頻尿や便秘になることもあります。
また、閉経を迎えると縮小して問題とならなくなることが多いものです。
子宮筋腫の対処法
無症状や症状の軽い場合は、定期的な産婦人科受診だけで様子をみることが多いのですが、症状が強い場合や大きさが徐々に増大する場合には、治療をする必要がでてきます。
状況により子宮体がんの検診をしたほうがよい場合があります。
藤東クリニックで行っている子宮筋腫の治療
婦人科の病気では、女性の象徴でもある子宮などを摘出しなければならないケースもありますが、患者さんにとって負担が大きいこともあり、基本的にそうした器官をなるべく温存する方向で治療を進めています。
治療が必要と判断された場合は、薬物療法と手術療法があります。もちろん診療の際にはあらゆる方策を検討し、ご本人とも十分に時間をかけて治療方針を話し合います。
薬物療法
からだを閉経状態に近づけて、女性ホルモンを下げて筋腫の縮小を図ります。更年期の方はそのまま閉経に持ち込むことを狙いますが、更年期前の方では治療後に筋腫が再増大することが多く、手術の前に縮小させて手術を安全に進めるために行われることが多い治療法です。
手術療法
女性にとって大きな手術痕が残ることは美容的にも大きな問題です。
当院では美容的なことも考慮し、また、体への負担を少なくするため、できるだけ手術によるきずを小さくするようにしています。
内視鏡手術
子宮筋腫の治療に内視鏡を用いた手術を行っています。
内視鏡手術の特長は、身体への侵襲が少なく、入院期間が短いことです。
内視鏡手術に熟練した医師が手術を行いますのでご安心ください。
婦人科良性腫瘍(子宮筋腫、卵巣腫瘍など)はほとんど内視鏡手術で治療することが可能ですのでぜひご相談ください。
藤東クリニックで行っている子宮筋腫に対する内視鏡手術
腟式手術
腟からアプローチして、おなかに傷をつけることなく子宮を摘出します。
小切開手術
5cm程度の小切開で腹腔鏡下では無理と判断された大きな筋腫や多発性の筋腫も、小さな傷で取ることが可能です。
開腹手術
大きな筋腫や、癒着がある場合などは開腹手術を行います。
藤東クリニックでの子宮筋腫に対する手術
TLH:全腹腔鏡下子宮全摘術
LAM:腹腔鏡補助下筋腫核出術
TCR:子宮鏡下筋腫切除術
ATH:腹式子宮全摘術
VTH:腟式子宮全摘術
MM:開腹子宮筋腫核出術
経過観察でいいの? 子宮筋腫の正しい知識を知りましょう
広島ドクターズに「経過観察でいいの? 子宮筋腫の正しい知識を知りましょう。」というテーマでインタビューを受けました。