【30代後半は要注意】それ、ただの疲れじゃないかも。不安の原因第1位は「お金」でも「人間関係」でもなかった!

【30代・40代女性】なぜか気分が晴れない…その不調、信頼できるデータで見る原因と対処法

「仕事や家庭は順調なはずなのに、なぜか気分が晴れない」「急に不安な気持ちに襲われることがある」…。そんな、言葉にしにくい「こころの不調」を感じていませんか?

もしあなたが30代・40代の女性なら、その悩みは決してあなただけのものではありません。

今回は、女性の健康をサポートする「藤東クリニック」の動画コンテンツ『私のこころと、上手に付き合う方法』から、最新の公的データ(『令和6年版厚生労働白書』など)を基に、その不調の正体と、私たち自身ができる向き合い方について、分かりやすく解説します。

あなただけじゃない!30代・40代は「こころの転換期」

厚生労働省が2023年に行った調査によると、「自分のこころは健康だと思いますか?」という質問に対し、全体では80.8%の人が「健康だ」(「よい」「まあよい」「ふつう」の合計)と回答しています。

しかし、年代別に見てみると、その割合は大きく異なります。

  • 30代: 72.8%
  • 40代: 72.7%

これは全年代の中で最も低い数値であり、心身ともに健康だと感じる人の割合が最も高い20代(84.9%)や、70代以上(90.8%)と比較すると、際立って低いことが分かります。

このデータは、30代・40代が、仕事、子育て、親のことなど様々なライフイベントが重なり、他の年代に比べて特に「こころの不調」を感じやすい、いわば『こころの転換期』であることを示唆しています。

不安の正体は?最大の原因は「体力の衰え」

では、この世代の女性たちは、具体的にどのようなことに不安を感じているのでしょうか。

国の調査で「主な不安感の原因」について尋ねたところ、最も多かった回答は意外にも「体力の衰え」で39.6%でした。 次いで「経済的な問題」(32.2%)、「仕事上の人間関係」(23.4%)と続きます。

この不安の原因は、年代によって大きく変化します。
20代では「仕事上の人間関係」が最大の悩みである一方、60代では50.6%、70代以上では63.7%が「体力の衰え」を挙げており、年齢とともに体への不安が急増します。

つまり30代・40代は、仕事の責任など社会的な悩みと、身体的な変化への戸惑いが交差し始める、心身ともに複雑な時期にあると言えるのです。

見過ごさないで!産婦人科医が指摘する「女性ホルモン」との関係

私たち産婦人科医が特に注目したいのが、不安原因のトップである「体力の衰え」です。

30代後半から、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量は緩やかに減少し始めます。 このホルモンバランスの変化が、疲れやすさや気分の浮き沈み、月経前のイライラや落ち込み(PMS)の悪化など、様々な心と身体の不調につながることがあります。

「ただの疲れ」「年齢のせい」と思っていた不調の背景に、こうしたホルモンの変化が隠れている可能性は決して少なくないのです。

「もう年だから」と諦めていませんか?年代が上がるほど対処しなくなる現実

さらに、少し心配なデータがあります。ストレスや不安を感じた時にどうしているかという調査では、何らかの対処をしている人は全体の20.0%に留まりました。

そして、ストレスや不安が「ある、またはかなりある」にも関わらず、「特に何もしていない」と答えた人が23.1%もいたのです。

この傾向は年代が上がるほど顕著になり、ストレスに対処している人の割合は、20代の26.0%をピークに、30代(25.3%)、40代(25.0%)と徐々に減少し、70代以上では13.7%まで下がります。

「仕事や家庭が忙しくて自分のことは後回し」「もう年だから仕方ない」…そんな風に、ご自身の心と体が発するサインを見て見ぬフリをしてしまっている方が、多いのかもしれません。

今すぐできる!自分をケアするための3つのポイント

動画では、この状況を乗り越えるための大切なポイントを3つ挙げています。

  1. 知ること: 30代・40代は、他の年代よりも「こころの不調」を感じやすい、心と体の転換期であると認識しましょう。
  2. 気づくこと: 不安の大きな原因である「体力の衰え」の背景に、女性ホルモンの変化が関係している可能性に気づきましょう。
  3. 行動すること: 年齢を重ねるほどストレス対処をしなくなりがちだからこそ、意識的に自分をケアする時間を作りましょう。

1日に10分だけ好きな音楽を聴く、ゆっくりお風呂に浸かるなど、どんな些細なことでも構いません。「自分のための時間」を意識的に確保することが、心の健康を保つための重要な第一歩です。

一人で抱え込まないで。産婦人科は「こころ」の相談もできる場所です

「こころの不調」は、「がんなどの身体の病気」に比べて家族に相談しにくい、というデータもあります。しかし、その不調が月経不順やひどいPMS、気分の落ち込みなどと関連していると感じるなら、それはまさに私たち産婦人科医の専門分野です。

藤東クリニックは、女性の心と体の両方に寄り添う場所です。一人で抱え込まず、あなたの不安の本当の原因を一緒に見つけ、健やかな毎日を送るためのお手伝いをさせてください。

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