なたのストレスはどのタイプ?【年代・働き方別】データで見る原因と「働きがい」の見つけ方

働く女性のためのメンタルヘルス:仕事のストレスと働きがいの関係

藤東クリニックが配信するYouTubeシリーズ「働くあなたの心と体を守る方法」の第2回では、仕事のストレス要因と「働きがい」について、厚生労働省の調査データに基づいた解説がされています。働く女性の健康をサポートする大切な情報をご紹介します。

仕事のストレス、その多様な原因

厚生労働省の令和4年の調査によると、働く人の実に82.2%が仕事に関して強いストレスを感じていることが明らかになっています。このストレスの原因は「仕事の量が多い」だけではなく、年齢や就業形態によって大きく異なります。

年齢別に見たストレス要因

20〜40代では「仕事の失敗、責任の発生等」を挙げた方が最も多く、約40%台後半から50%近くを占めています。次いで「仕事の量」も約40%前後と高い割合です。一方、50代になると「仕事の量」が約43%と最も高くなり、「仕事の失敗、責任の発生等」が約38%と続きます。60歳以上では「仕事の質」や「対人関係」をストレスと感じる方の割合がそれぞれ約30%と高くなります。

就業形態別のストレス要因

正社員の方は「仕事の量」が38.1%、「仕事の失敗、責任の発生等」が37.5%と高い数値を示しています。契約社員の方では「仕事の量」(37.4%)に加え、「雇用の安定性」が34.6%と大きな割合を占めています。

特に派遣労働者の方では、「雇用の安定性」が70.7%と突出して高く、仕事の不安定さが最大の悩みとなっていることがわかります。パートタイム労働者の方では「対人関係」が34.2%と最も高く、次いで「仕事の量」が33.8%となっています。

「働きがい」とは?ワーク・エンゲイジメントの重要性

仕事のストレスについて理解した上で、前向きに働くための重要な概念として「ワーク・エンゲイジメント」(働きがい)が紹介されています。これは単に仕事が楽しいということではなく、仕事に対してポジティブで充実感を持っている心理状態を指します。

ワーク・エンゲイジメントは3つの要素で構成されています:

  1. 活力:仕事をしている時にエネルギーがみなぎり、困難にも粘り強く取り組める状態
  2. 熱意:自分の仕事に意義や誇りを感じ、挑戦しがいがあると感じている状態
  3. 没頭:仕事に夢中になって時間が経つのを忘れるほど集中している状態

これら3つの要素がバランスよく揃っている状態が、ワーク・エンゲイジメントが高い状態です。このような状態にあると、仕事のパフォーマンスが上がるだけでなく、精神的な健康にも非常に良い影響があることが分かっています。

女性の体の健康とストレスの関係

産婦人科の視点から見ると、心と体は密接に繋がっています。長期間のストレスや働きがいを感じられない状態が続くと、視床下部や脳下垂体といった脳の部分の働きが乱れ、ホルモンバランスに影響を及ぼすことがあります。

女性の場合、このホルモンバランスの乱れは月経周期に直接影響することがあります。月経不順や無月経、月経前症候群(PMS)の悪化、また更年期の症状がより強く出ることも少なくありません。

「最近イライラする」「生理が不規則になった」「疲れがなかなか取れない」といった体のサインを感じたら、それは心や働き方が発しているSOSかもしれません。大切なのは、自分にとって心地よい働き方、無理のないバランスを見つけることです。

健康的に働くために

仕事のストレスの原因を自分自身で理解し、働きがいを感じられる環境を整えていくこと、そして自分の心と体の声に耳を傾けることが大切です。

仕事によるストレスや心身の不調、月経や更年期などの女性特有の健康問題でお悩みの方は、一人で抱え込まず専門機関に相談することをおすすめします。

次回の「働くあなたの心と体を守る方法」シリーズでは、「働きすぎサイン?長時間労働とこころの不調の関係」というテーマが予定されています。


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