妊娠中のトラブル
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妊娠中のトラブル

妊娠・出産という神聖で私的な瞬間を妊産婦さんとそのご家族が安心して迎えられるよう、24時間体制による万全のサポートと経験豊富な医師・看護師・助産師が最良の医療が提供できるように連携を密にして日々研鑽を積んでいます。

出生前診断について

NIPT(non-invasive prenatal genetic test:無侵襲的出生前遺伝学的検査)とは、母体血を用いた胎児染色体検査の一つです。 「医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン」において、遺伝学的検査、診断に際しては、十分な遺伝医学の基礎的・臨床的知識のある遺伝カウンセリングに習熟した者と、当該疾患の診察経験が豊富な医師が、遺伝カウンセリングを行うこととされています。

クアトロテスト

母体血清マーカー検査は、胎児異常の早期診断を目的に、妊娠前半期に行われる出生前検査の1つです。母体血清マーカーについての説明を希望される方には、直接口頭で行っていますので、担当医にご相談ください。

妊娠中の歯科治療

妊娠期は、口腔内にトラブルを起こしやすい時期です。 歯周病菌・菌産生の炎症物質は、早産・低体重児出産の危険リスクとなり、むし歯菌は母子感染により生まれてくるお子さんのむし歯罹患リスクを高めることとなります。妊娠中の歯科治療で最適な時期は安定期の、妊娠5〜7か月の間です。

産科医療補償制度

「産科医療補償制度」は、お産をしたときになんらかの理由で重度脳性麻痺(運動および姿勢の異常で、車椅子生活を余儀なくされる状態)となった赤ちゃんと、そのご家族を支援する新しい補償制度です。補償に伴う掛金は分娩機関が負担します。

つわり

妊娠6週ころから始まって、9週ころにもっとも強くなり、それから先は急速に軽くなる吐き気、嘔吐、好みの変化などの症状をいいます。においのあるものを受けつけなくなる、頭痛や眠くなる、などという症状の方もいます。

HTLV-1

ATL(成人T細胞白血病)は、HTLV-1というウイルスによっておこる病気です。お母さんがこのウイルスを持っていると、授乳などによって赤ちゃんに感染する可能性があります。妊婦さんがウイルスを持っているかどうかは、血液検査でわかります。

トキソプラズマ

妊娠中にトキソプラズマに初めて感染すると、まれではありますが胎児に感染を起こすことがあります。胎児に感染した場合には流産したり、先天性トキソプラズマ症(小頭、水頭、小眼球,脳室異常、網膜脈絡膜炎、胎児発育障害、肝臓肥大など)、知的障害、視覚障害となることもあります。

リンゴ病(伝染性紅斑)

妊娠中にパルボウイルスB19に初めて感染すると、胎盤を通過したウイルスが胎児に感染する場合があります。小児期にリンゴ病(伝染性紅斑)に感染したことがない妊婦さんは感染に注意しましょう。

B群溶連菌

この菌は妊婦さんの約20%に認められる常在菌で、保菌者の妊婦さん自身には何の病害も示しません。しかし、分娩時の破水や胎児の産道通過により約半数の新生児に菌が感染し、さらに感染した新生児のごく一部(約1%)に髄膜炎や敗血症などのGBS感染症を発生させます。

クラミジア感染

クラミジアは性行為により男女間で感染する病気ですが、女性の場合は症状がないかあっても帯下(おりもの)の増加程度であることが多く、自分では気づきにくい病気です。男性は女性に比べてさらに症状はありません。統計では、妊婦さんの3〜5%の方がクラミジアを持っています。

妊娠糖尿病

「妊娠糖尿病(gestational diabetes:GDM)」とは、妊娠中にはじめて発見または発症した糖尿病にいたっていない耐糖能(上昇した血糖値を正常に戻す能力)異常です。

赤ちゃんとお母さんの感染予防対策5ヶ条

風疹ウイルス、サイトメガロウイルス、B型肝炎ウイルス、トキソプラズマなどの微生物は、妊娠中、分娩中、または産後に、お母さんから赤ちゃんに感染して、赤ちゃんに病気を起こすことがあります。 感染予防対策について、正しい知識を身につけておくことが大切です。

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