【知らないと損】”自分を守るお金”の制度、日本人女性の半分しか知りません

知らないと損する社会保障──妊娠・出産のお金、知っている人は58.7%だけ【女性向け】

「社会保障」や「働くときのルール」と聞くと、難しそうで自分には縁遠い——そんな印象を持つ女性は少なくありません。ところが、その「なんとなく知らない」状態が、いざというときに数十万円規模の損につながることがあります。

この記事では、令和7年版の厚生労働白書のデータをもとに、女性が知っておきたい社会保障のリアルを、できるだけやさしく整理します。

この記事でわかること
– 若い世代の「関心はあるのに、知らない」実態(具体的な%つき)
– 知らないと、なぜ"泣き寝入り"してしまうのか
– 「まさか自分が」を疑似体験する3つのストーリー
– 覚えなくても大丈夫な「調べる入り口」
– 一度知るだけで意識が変わる、という証拠

https://youtu.be/bae6WxCSbgo

関心はあるのに、中身は知らない

2025年1月、全国の高校生3,000人にアンケート調査が行われました。浮かび上がったのは、「関心はあっても、肝心の中身は知らない」という姿です。

▼ 各分野への「関心がある」人の割合

分野 関心がある人の割合
賃金のきまり 80.0%
労働時間のきまり 79.5%
医療 63.6%
年金 58.3%
介護 43.3%

労働のルールへの関心は8割前後と高めです。一方で、介護は43.3%まで下がります。

▼ 各テーマを「知っている」人の割合

知っておきたいこと 「知っている」人の割合
医療費の自己負担は通常3割 62.0%
一定時間を超えたら休憩がとれる 60.2%
妊娠したら母子手帳・妊婦健診の補助が受けられる 58.7%
8時間を超えたら割増賃金がもらえる 57.4%
社会保障は社会全体の支え合い 53.3%
アルバイト中のけがは労災保険で自己負担なし 52.3%

気になるのは、どの項目も「知っている」人が 5〜6割どまり という点です。女性に身近な妊娠・出産のお金でさえ、知っているのは58.7%にとどまります。半分近くの人が、いざというとき使える制度を知らないまま、ということになります。

知らないと、どうなるのか

知識がないと、困ったときに人はどう動くのでしょうか。2008年に厚生労働省の研究会が行った調査が、その答えを示しています。

職場で"不当な扱い"を受けたとき、社会人がとった行動は…

  • 最も多かったのは 「何もしなかった」
  • 次に多いのが「転職した・辞めた」
  • 公的な窓口に相談した人は、ごくわずか

なぜ動けないのでしょうか。報告書は、こう指摘します。

自分の権利を知らなければ、今の労働条件がおかしいかどうか、判断すらできない

"おかしい"と気づけないために、我慢や退職を選んでしまうわけです。妊娠や出産を理由にした不利益な扱いも、知らなければ「仕方ない」と受け入れてしまいがちです。ところが、これは本来、法律で禁止されています。相談できる窓口も用意されています。

「まさか自分が」──3つのストーリー

厚生労働省は、"他人事"の壁を越えてもらうため、困難に直面した人を描いた教材を作りました。健康な若い女性にも起こりうる、3つの物語です。

ストーリー どんな出来事? 「自分にも起こりそう」 「制度を調べたい」
① 突然の長期入院 社会人なりたて。駅で転倒し約1か月入院。貯金もなく医療費が不安 74% 92%
② 脊髄損傷 大学最後のスノボ旅行で障害が残る 77% 95%
③ 突然の解雇 仕事と住む家を同時に失う

①の入院の話を「自分にも起こりそう」と感じた高校生は約74%、②のスノボの話では約77%。およそ4人に3人 が「ありうる」と受け止めました。事故も病気も解雇も、特別な人だけのものではない、ということです。

覚えなくて大丈夫。「調べる入り口」を持つだけ

制度をすべて暗記する必要は、まったくありません。大切なのは、「困ったときに調べられる・相談できる」と知っておくこと、これだけです。

そのための心強い味方が、内閣府の 「あなたはひとりじゃない」 という孤独・孤立対策のウェブサイトです。

  • いくつかの質問に答えるだけ
  • 約150の支援制度・相談窓口 から、状況に合った支援をチャットボットが提案
  • スマートフォンひとつで、誰でもすぐに使える

この"調べる"という行動には、人の気持ちを動かす力があります。ストーリーを読んだ高校生39人のうち、「使える制度を調べてみたい」と答えた人は、入院の話で約92%、スノボの話では約95%にのぼりました。「自分にも起こりそう」を上回る数字です。物語に触れるだけで、「他人事」が「調べてみよう」へ変わるわけです。

知れば、変わる

一度知るだけで、人の意識は本当に変わるのでしょうか。東京都立世田谷泉高校の授業データが、その変化をはっきり示しています。

  • 授業を受けた17人のうち、「社会保障を"自分のこと"として考えられるようになった」と答えた人は 16人(約94%)
  • 「保険料などの費用を負担することは必要だ」と答えた人も16人(うち11人が「とてもそう思う」)
  • 感想には「社会保障があるから生活が成り立っていると知れた」「税金の必要性が少し分かった」という声

逆に、知らなかったために取り返しがつかなかった例もあります。

  • 20歳を過ぎても国民年金の保険料を納めず、手続きもしていなかった
  • その結果、事故で障害を負ったあとに「障害年金」を受け取れなかった、実在の方が紹介されました
  • カギは「学生納付特例」(申請すれば在学中の支払いを猶予できる制度)を知っていたかどうか

「知っている」ことは、いざというときの備えそのものなのです。

図解:「知らない」から「自分を守れる」へ

flowchart TD
    A["社会保障・労働のルール知っていますか?"]
    B["関心はある労働ルールへの関心 約80%"]
    C["でも中身は知らない理解しているのは 5〜6割"]
    D["もし困りごとが起きたら…"]
    E["最も多い行動は『何もしなかった』= 泣き寝入り"]
    F["知る・調べる『あなたはひとりじゃない』約150の制度から検索"]
    G["ストーリーを読んだ約9割が『調べてみたい』へ"]
    H["授業後 約94%が『自分事』に変化"]
    I["いざというとき自分を守れる ✅"]

    A --> B --> C --> D --> E
    E --> F --> G --> H --> I

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    class H,I green

今日からできる、2つのこと

むずかしいことは要りません。今日からできるのは、この2つだけです。

できること 具体的な行動
自分のために 「使える制度がある」「相談できる場所がある」と覚えておき、相談をためらわない
周りのために 困っている人に「相談できる場所があるよ」とさりげなく伝える

困ったとき、一人で解決する必要はありません。

まとめ

  • 若い世代は労働ルールへの関心は8割前後と高い。ところが内容を知る人は 5〜6割どまり
  • 知らないと「何もしなかった」と泣き寝入りしやすい
  • ストーリーに触れた人の 約9割 が「制度を調べたい」と前向きに変化
  • 授業後は 約94% が社会保障を「自分事」に
  • 暗記より、「調べる・相談する入り口」を一つ持つことが大切

妊娠・出産、女性の健康に関するご相談は、広島の藤東クリニックがいつでもお受けします。

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