【2050年問題】女性の5人に2人が一人暮らしになる時代へ
現在の日本はすでに「人口減少・超高齢社会」に突入しています。2020年の時点で、日本の総人口は約1億2,615万人、高齢化率は28.6%でした 。これが2050年には、総人口が約1億469万人まで減少し、高齢化率はなんと37.1%にまで達すると推計されています 。
さらに、これからの社会構造の変化として最も注目すべきなのが、「おひとりさま(単身世帯)」の急増です。
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単身世帯の急増: 2050年には、一般世帯に占める「単身世帯」の割合が44.3%に達すると見込まれています 。実に、5世帯に2世帯が一人暮らしになる計算です 。
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高齢者の単身世帯: 65歳以上の「高齢者単身世帯」に限っても、全体の20.6%に達し、5世帯に1世帯が高齢者の一人暮らしになると推計されています 。
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50歳時の未婚率: 2020年の時点で、50歳時点での女性の未婚率は17.81%となっています 。
未婚のまま年齢を重ねる方もいれば、離婚や、パートナーとの死別を経験される方もいらっしゃいます。これからの時代、女性も男性も人生のどこかで「おひとりさま」になる時期が必ずやってきます。「一人暮らし」は決して特別なことや孤独なことではなく、これからの日本のスタンダードな生き方になるのです。
https://youtu.be/fvqBs-7V68o
ご近所付き合いはもう古い? データが示す「新しいつながり」
一人暮らしが増える中で、「いざという時に頼れる人がいないのでは…」と不安に思う方も多いでしょう。実際のところ、昔ながらのご近所付き合いは薄れてきているのが現状です。
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地域のつながりの希薄化: 地域での付き合いについて、「あまり付き合っていない」「全く付き合っていない」と答えた人の割合は全体で44.0%に上ります 。
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都市部や若者層での孤立: 特に大都市や、18〜29歳の若い世代の間では、地域での付き合いがないと答える人の割合が高く、地域のつながりが希薄になっていることがうかがえます 。
しかし、決して悲観する必要はありません。リアルなご近所付き合いが減った一方で、現代には「新しいつながり」がしっかりと根付いています。
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SNSを通じたコミュニケーション: 2023(令和5)年には、SNSの利用者は全体で8割を超えています 。
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特に13〜19歳や20代の若者では利用率が9割を超えており、その主な利用目的は「従来からの知人とのコミュニケーションのため」となっています 。
デジタルツールを通じて友人や知人とオンラインでつながり、励まし合ったり情報交換をしたりする。こうした新しい形の「共助(助け合い)」を上手に活用することが、これからの時代に孤立を防ぐ大きな鍵になります。
全世代で支え合う「新しい社会保障」へのアップデート
日本の女性の平均寿命は87.14歳と先進7か国の中で最も長いですが、日常生活に制限のない「健康寿命」は75.45歳です 。およそ12年間は、医療や介護など誰かのサポートが必要になる可能性があります。また、一生涯でかかる医療費の平均は約2,900万円にも上ります 。
数字だけを見ると驚くかもしれませんが、日本の社会保障制度(医療保険や介護保険など)は、こうしたリスクを社会全体でカバーするための心強いお守りです。そして今、その社会保障を「支える側」にも大きな変化が起きています。
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元気なシニアの活躍: 2024(令和6)年において、60〜64歳女性の就業率は65.0%、65〜69歳女性でも44.7%の方が働いています 。高年齢者の約6割が、65歳を超えても就業することを希望しています 。
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働き続ける女性たち: 第1子出産前後の女性の継続就業率は、近年大きく上昇し約7割(69.5%)となっています 。
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男性の育児参加: 男性の育児休業取得率も上昇傾向にあり、令和5年度には30.1%となっています 。
これからの日本は、「若者が高齢者を一方的に支える」という古い固定観念を捨てなければなりません 。元気なうちは何歳でも働き、育児や医療、介護が必要な時は気兼ねなく社会に頼る。「全ての世代で社会保障を支え、社会保障は全ての世代を支える」という新しい共通認識が、私たちの安心な未来を創り出します 。
産婦人科医からのメッセージ
いかがでしたでしょうか? 統計データを正しく知ることで、得体の知れない不安は「今から準備できる課題」へと変わります。
私たち藤東クリニックも、ただ病気を治したりお産をサポートしたりするだけではありません。地域の女性たちが孤立せず、安心して自分らしく生きていくための「つながりの場」でありたいと心から願っています。
体が辛い時、心細い時、一人で抱え込まずにいつでも私たちを頼ってくださいね。一緒に、明るく健やかな未来を歩んでいきましょう。