藤東クリニックお悩み相談室~ゴルゴ線について~
30代になったばかりなのに、ゴルゴ線ができてしまいました。ゴルゴ線ができてしまう原因は何なのでしょうか?消すことはできますか?
ゴルゴ線とは?
ゴルゴ線とは、目頭から頬にかけて斜めに走るシワやくぼみのことです。正式には「鼻翼溝(びよくこう)」や「ミッドチークライン」と呼ばれることもあります。漫画『ゴルゴ13』の主人公・デューク東郷の顔に描かれている特徴的な線に似ていることから、この俗称がつけられました。

ゴルゴ線は一般的に30代後半から40代にかけて目立ち始めることが多いです。この年代になると、肌のコラーゲンやエラスチンの生成が減少し、頬の脂肪も徐々に減少・下垂し始めるため、ゴルゴ線が現れやすくなります。ただし、20代でも骨格の特徴により目立つ方もいれば、50代でもほとんど目立たない方もいます。予防には若いうちからの紫外線対策と保湿が効果的です。
ゴルゴ線ができるのはなぜ?
ゴルゴ線が目立つようになる主な原因は以下のとおりです。
- 加齢による皮膚のたるみや弾力の低下
- 表情筋の衰え
- 脂肪の減少や移動
- 骨格の特徴
- 紫外線ダメージ
ゴルゴ線ができる最も大きな理由は加齢による頬の脂肪の減少と位置の変化です。
年齢とともに頬の脂肪組織が減少したり下垂したりすると、目の下から頬にかけての皮膚が凹んでくぼみができます。また、真皮のコラーゲンやエラスチンが減少することで皮膚の弾力が失われ、たるみが生じることも大きな要因です。
さらに、表情筋の衰えや骨格の変化も関係しています。これらの複合的な老化現象により、目頭から斜め下に走る溝が目立つようになります。若い方でも骨格の特徴や痩せ型の体質により目立つ場合があります。
できてしまったゴルゴ線を消すことはできる?
できてしまったゴルゴ線を完全に消すことは難しいですが、目立たなくすることは可能です。
美容医療では、ヒアルロン酸注入によってくぼみを物理的に埋める方法が最も即効性があり、一般的に行われています。また、高周波治療やレーザー治療でコラーゲン生成を促進したり、スレッドリフトで皮膚を引き上げる方法もあります。セルフケアでは、表情筋トレーニングや頬のマッサージ、十分な保湿と紫外線対策を継続することで進行を遅らせることができます。ただし、効果には個人差があり、専門医に相談して自分に適した方法を選ぶことが重要です。
もっと知りたい!ゴルゴ線について
ゴルゴ線予防のために日常でできるケア
スキンケア
ゴルゴ線予防には、保湿を徹底し、肌の弾力を保つことが重要です。コラーゲンやヒアルロン酸、レチノール配合の化粧品を使用すると効果的です。また、紫外線は肌の老化を加速させるため、年間を通じて日焼け止めを使用し、帽子やサングラスで紫外線対策を行いましょう。
表情筋トレーニング
頬の筋肉を鍛えることで、たるみを予防できます。口を大きく開けて「あいうえお」と発音したり、頬を膨らませたりへこませたりする運動が有効です。
~頬筋引き上げエクササイズのやり方~
- まず、口を軽く閉じた状態で、上の歯茎と唇の間に空気を入れて膨らませます。この時、鼻の下から上唇全体がぷっくりと膨らむようにします。その状態を5秒間キープします。
- 次に、空気を下の歯茎と唇の間に移動させ、下唇を膨らませて5秒間キープします。
- さらに、空気を右頬に移動させて右頬だけを大きく膨らませ、5秒間キープします。同様に左頬も5秒間キープします。
- 最後に、口全体に空気を入れて両頬を大きく膨らませ、5秒間キープした後、ゆっくりと空気を吐き出します。
- この一連の流れを1セットとして、1日3セット程度行うと効果的です。
できるだけ大きく膨らませることで筋肉にしっかり負荷をかけます。朝晩の習慣にすると続けやすく、継続することで頬の筋力が維持され、ゴルゴ線の予防につながります。
生活習慣
十分な睡眠とバランスの良い食事で、肌の再生を促進します。ビタミンCやタンパク質を積極的に摂取しましょう。通常の食事から摂取することが難しい場合は、サプリメントを活用するのも一つの方法です。
また、喫煙は肌の老化を早めるため避けるべきです。横向き寝やうつぶせ寝は顔に圧力がかかるため、仰向けで寝ることも予防につながります。
マッサージ
強すぎない力で頬を優しくマッサージすることで、血行を促進し、むくみを解消できます。ただし、強く引っ張ると逆効果なので注意が必要です。
~頬のリフトアップマッサージのやり方~
- まず、マッサージクリームやオイルを顔に塗り、摩擦を減らします。両手の人差し指、中指、薬指の3本を使って行います。
- 小鼻の横に指を置き、そこから頬骨に沿って斜め上方向(こめかみに向かって)にゆっくりと優しく引き上げます。この時、皮膚を強く引っ張らず、軽く圧をかけながら滑らせるイメージで行います。こめかみまで到達したら、そこで3秒ほど軽く押さえます。
- これを5回程度繰り返します。次に、目頭の下あたりから同じように頬骨に沿ってこめかみへ引き上げる動きを5回行います。
力を入れすぎると逆に皮膚を傷めたり、たるみを促進したりする可能性があるため、「優しく」行うことが最も大切です。朝晩のスキンケアの際に取り入れると、血行促進とリンパの流れ改善により、むくみ解消や肌のハリ向上が期待できます。

美容医療によるゴルゴ線ケア
ヒアルロン酸注入
最も一般的で即効性のある治療法です。医療用のヒアルロン酸製剤を、ゴルゴ線のくぼんだ部分に細い注射針で注入します。ヒアルロン酸がくぼみを内側から持ち上げることで、溝を目立たなくします。施術時間は10〜20分程度と短く、麻酔クリームを使用するため痛みも軽減できます。
施術直後から効果を実感でき、自然な仕上がりが期待できます。効果は半年から1年程度持続し、徐々に体内に吸収されるため、効果を維持するには定期的な注入が必要です。
ダウンタイムは比較的短いですが、注入部位に内出血、腫れ、赤みが数日間出ることがあります。まれに血管塞栓などの重篤な合併症のリスクもあるため、経験豊富な医師のもとで施術を受けることが重要です。
ボトックス注射
表情筋の過度な動きを抑制することで、ゴルゴ線の悪化を防ぎます。施術時間は5〜10分程度と短く、針も細いため痛みは比較的軽微です。
注射後2〜3日から効果が現れ始め、1〜2週間で安定します。表情筋の動きが穏やかになることで、ゴルゴ線が目立ちにくくなります。効果は3〜6ヶ月程度持続し、その後徐々に元に戻るため、継続的な治療が必要です。ヒアルロン酸と併用されることもあります。効果は3〜6ヶ月程度持続します。
筋肉の動きを抑制するため、表情が不自然になったり、笑顔が作りにくくなったりする可能性があります。また、効果が出すぎた場合でも数ヶ月は元に戻らないため、経験豊富な医師による適切な量の調整が重要です。
スレッドリフト(糸リフト)
医療用の特殊な糸を皮下に挿入し、物理的に皮膚を引き上げる方法です。トゲや突起のついた吸収性の糸を、こめかみや頬の上部から皮下組織に挿入し、たるんだ皮膚を引き上げて固定します。これにより頬全体がリフトアップされ、ゴルゴ線のくぼみが目立たなくなります。局所麻酔を使用し、施術時間は30分〜1時間程度です。糸は時間とともに体内に吸収されますが、その過程でコラーゲン生成も促進されます。
施術直後から引き上げ効果を実感でき、1〜2年程度持続します。糸が吸収された後も、生成されたコラーゲンにより一定の効果が残ることがあります。
ダウンタイムは1〜2週間程度で、腫れ、内出血、引きつれ感が生じることがあります。糸が透けて見える、凹凸ができる、感染などのリスクもあるため、技術力の高い医師を選ぶことが重要です。施術後しばらくは大きな口の開閉や激しい表情を控える必要があります。
レーザー治療・高周波治療
肌の深層に熱エネルギーを与えてコラーゲン生成を促進し、肌の弾力を高めます。サーマクールやウルセラなどが代表的です。即効性は低いですが、自然な改善が期待できます。
脂肪注入
自分の脂肪を採取してゴルゴ線のくぼみに注入する方法です。定着すれば長期的な効果が得られますが、定着率に個人差があります。
PRP療法(多血小板血漿療法)
自分の血液から抽出した成長因子を注入し、肌の再生を促す治療法です。自然な改善が期待できますが、効果の実感までに時間がかかります。

ゴルゴ線以外にも!見た目年齢につながるボディケア
肌のターンオーバーケア
見た目年齢を気にする時に注目したいポイントの一つが、「肌のターンオーバー」です。
肌のターンオーバーとは、表皮の細胞が生まれ変わる周期のことで、健康な成人では約28日周期です。しかし、加齢とともにこの周期が遅くなり、40代では40日以上かかることもあります。ターンオーバーが遅れると、古い角質が肌表面に蓄積し、くすみ、シミ、ざらつき、乾燥などが目立つようになり、老けた印象を与えます。
正常なターンオーバーを維持することで、常に新しい健康な細胞が表面に現れ、肌の透明感、ハリ、ツヤが保たれます。これにより見た目年齢が若々しく保たれます。また、適切なターンオーバーはコラーゲン生成も促進し、シワやたるみの予防にもつながります。ゴルゴ線のような加齢による変化も、肌全体の健康状態を良好に保つことで進行を遅らせることができます。
肌のターンオーバーについて詳しく知りたい方は、ぜひ下記の記事も参考にしてみてください。
藤東クリニックお悩み相談室~ターンオーバーについて~ 質問者 ターンオーバーを整える効果的な方法はありますか?また、炭酸パックは授乳中に使用しても問題ないでしょうか? 藤東先生 今回はターンオーバーを整える方法[…]
鎖骨ケア
鎖骨と見た目年齢には意外な関係があります。鎖骨がくっきりと美しく見えることは、若々しさの象徴とされています。加齢やむくみ、姿勢の悪化により、鎖骨周辺に脂肪が蓄積したり、リンパの流れが滞ったりすると、鎖骨が埋もれて見えなくなります。また、猫背などの悪い姿勢は首や肩が前に出て、鎖骨のラインが目立たなくなり、首が短く見えたり、顔のたるみが強調されたりして老けた印象を与えます。
また鎖骨周辺のリンパマッサージを行うことで、老廃物の排出が促進されむくみが解消されるため、鎖骨がくっきりするだけでなくフェイスラインや年齢が出がちな「首」のスキンケアにも良い影響があります。首は「年齢が最も出やすい部位」と言われています。首の皮膚は顔よりも薄く、皮脂腺も少ないため乾燥しやすく、シワやたるみが目立ちやすい特徴があります。
鎖骨ケアをする時に美容成分を配合したジェルを使えば、この意外と忘れがちな首のスキンケアが同時にできます。

鎖骨ケアについては下記の記事でも触れているので、ぜひチェックしてみてください。
質問者 鎖骨にはリンパ節があり、「リンパを流すマッサージをすると小顔になる」という話を聞きます。これは本当でしょうか?また、わたしは鎖骨が埋もれて見えます。鎖骨が綺麗に見える人とそうでない人の違いは何でしょうか? 藤東先生 […]
ほうれい線ケア
見た目年齢は、ほうれい線の予防やケアも大切です。
ほうれい線は、鼻の両脇から口角に向かって伸びる溝で、この線が深くなると、実年齢よりも5歳から10歳以上老けて見えると言われています。ほうれい線は表情筋の衰え、頬の脂肪の下垂、皮膚のコラーゲン減少などが原因で形成され、笑顔の際にも目立つため、顔全体の印象に大きく影響します。
早期からケアを始めることで、深い溝になるのを防ぎ、若々しい印象を維持できます。保湿、紫外線対策、表情筋トレーニング、口周りのマッサージなどの日常ケアに加え、必要に応じてヒアルロン酸注入などの美容医療による方法もあります。
詳しいほうれい線ケアについては、下記の記事を読んでみてください。
藤東クリニックお悩み相談室~ほうれい線について~ 質問者 最近ほうれい線が目立つようになりました。できてしまったほうれい線をスキンケアやエクササイズで消すことはできますか? 藤東先生 […]
ゴルゴ線の予防を始めるなら早めに!
ゴルゴ線は目頭から頬にかけて斜めに走るシワで、加齢による頬の脂肪減少や皮膚のたるみが主な原因です。30代後半から40代にかけて目立ち始めることが多く、予防には保湿、紫外線対策、表情筋トレーニング、マッサージなどの日常ケアが効果的です。できてしまったゴルゴ線には、ヒアルロン酸注入やボトックス注射、スレッドリフトなどの美容医療が有効です。
見た目年齢を若々しく保つためには、ゴルゴ線だけでなく、肌のターンオーバーケア、首のスキンケア、ほうれい線ケアなど、総合的なアプローチを取り入れていくといいでしょう。
※本記事の医師監修に関して学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません。








