藤東クリニックお悩み相談室~夫婦生活について~
夫婦生活とは?どのくらいの頻度が正解なの?
夫婦生活とは、主に夫婦間の性生活を指す言葉です。夫婦間での性行為は、お互いへの愛情表現の役割を果たします。自分が受け入れられているという安心感や、心の繋がりを感じられる重要な時間です。
一般的に、体力や性欲は、年齢と共に低下する傾向があります。夫婦生活の頻度は、結婚年数やお互いの年齢、生活環境などによって異なるため、正解はありません。夫婦生活が少ないから悪い、多ければ良いという訳ではなく、お互いが心身ともに心地良く過ごせる頻度であることが大切です。
夫婦生活を増やす方法はあるの?
生活環境や子供の有無などによって対処法は異なりますが、夫婦生活を増やす方法はあります。いずれにせよ、お互いが性行為を望み、心と体の準備が整っていることが前提です。
まずは、自分たちの夫婦生活の頻度についてどう感じているのか、お互いの認識を共有し、2人にとって最適な頻度やタイミングを探っていきましょう。
もっと知りたい「夫婦生活」について
結婚年数などによって変わる夫婦生活
<参考文献>
【国”性”調査】結婚年数によってSEXの頻度&満足度はどう変わる?(ゼクシィ)
60代夫婦のセックスの回数や頻度は?セックスレスの解消方法はある(浮気調査クエスト! -浮気調査の悩みをスッキリ解決!)
結婚年数1年未満の夫婦生活
結婚年数1年未満の新婚夫婦である場合、半数近くが週に1~2回程度の夫婦生活を楽しんでいるようです。満足度は高い一方で、「性行為でパートナーにしてほしいこと」を上手く伝えられず悩む方も珍しくありません。
相手に要望を伝えて、今よりもさらに夫婦生活を楽しむ方法は、後ほど詳しく紹介します。
結婚年数1年以上3年未満の夫婦生活
結婚年数1年以上3年未満の夫婦の場合、約4割が月に2~3回程度の夫婦生活を営んでいるというアンケート結果です。先ほどの新婚夫婦と同様、夫婦生活への満足度が高い点も特徴です。しかし、妊娠を意識し始める夫婦が多いため、「性行為が義務になった」と感じる方もいます。
夫婦生活への義務感や性行為のマンネリ化を防ぐためには、異性として意識できるような刺激的な雰囲気を演出することがおすすめです。スキンシップを増やしたり、ボディケアを取り入れたりなど、自分でできることから始めましょう。
結婚年数3年以上5年未満の夫婦生活
結婚年数3年以上5年未満の夫婦も、約4割は月に2~3回程度の夫婦生活を送っています。しかし、夫婦生活の平均頻度は、結婚年数1年以上3年未満の夫婦と比較すると減少傾向です。結婚生活が長くなるにつれ、性行為のマンネリ化に悩む夫婦が増え、夫婦生活の頻度に影響を及ぼしていることが考えられます。
結婚年数5年以上の夫婦生活
結婚年数5年以上になると、4割弱の夫婦が「ほぼ夫婦生活がない」状態です。これは、子供が生まれて自然と夫婦生活が減少する家庭の増加が考えられます。また、夫婦として生活することへの慣れや子供の存在により、「恋人より家族」の感覚が強くなることも、夫婦生活が減少する理由の1つです。
熟年同士の夫婦生活
一般的には、結婚年数が長くなるにつれて、夫婦生活の頻度は減少する傾向があります。しかし、60代以上でも月1回以上の夫婦生活がある家庭や、80歳近くになっても夫婦生活がある家庭もあります。年齢を理由に、夫婦生活を終わらせる必要はありません。お互いの体力と気持ちのバランスを見ながら、夫婦が心地良く過ごせる頻度を探りましょう。
夫婦生活が減ってしまう原因
(1)疲労や精神的ストレス
夫婦生活への欲求が減る主な原因の1つに、疲労や精神的ストレスが挙げられます。仕事による疲労やプレッシャーで性行為に対して積極的になれないことや、疲労によって性行為より睡眠に時間を割きたいと考えるケースは、決して珍しい事ではありません。また、妊活によって性行為が義務に感じてしまうことも、夫婦生活が減る原因です。
他にも、パートナーを誘って拒否された経験がプレッシャーになったり、相手が気持ちよくないのではないかと不安を抱えたりすることも、夫婦生活が消極的になるきっかけになります。夫婦生活にプレッシャーや不安を感じているのであれば、一度話し合いの機会を設けることをおすすめします。
(2)生活リズムの変化
生活リズムの変化によって、夫婦生活が減少する家庭も少なくありません。夫婦共働きの場合は、双方もしくは片方の帰宅時間が遅くなると、夫婦生活の時間を作ることが難しくなるでしょう。
子育て中の場合も、家事や育児に時間がとられる、寝室が子供と同じ、といった理由で夫婦2人きりで過ごせる時間が減ります。単身赴任や寝室が別といった家庭の事情も、夫婦生活の頻度が減少する要因の1つです。
(3)EDやホルモンバランスの変化などの身体的要因
年齢を重ねるにつれて、性欲が強まる方もいれば、弱まる方もいます。特に歳の差夫婦であれば、年上のパートナーの性欲や体力の低下により夫婦生活が減ることもあるでしょう。
また、産後や更年期の女性は、「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンの分泌が急減し、性欲が低下します。授乳により分泌される「プロラクチン」というホルモンにも、性欲を抑える働きがあります。この時期に夫婦生活に積極的になれないことを、過度に心配する必要はありません。
男性であれば中折れなどEDの症状、女性であれば年齢に伴う体形の変化で、性行為に対してネガティブになる可能性もあります。夫婦生活の頻度を高めるためには、話し合いに加えて、心や体のケアが必要になる場合もあるでしょう。
(4)性生活のマンネリ化による
性生活がワンパターンになり、刺激や興奮を感じづらくなることも、夫婦生活が減少する原因です。加えて、恥ずかしさから新しいプレイを提案できず、マンネリから脱却する方法が見つからないまま、夫婦生活が減少する場合もあります。
また、一緒にいる時間が長くなるにつれて、恋人より家族としての感覚が強くなり、性的な魅力を感じづらくなることも考えられます。
夫婦生活を増やす方法
(1)場所を変える
小さな子供と寝室が同じ場合は、寝かしつけた後に別の部屋へ移動し、2人だけの時間を過ごすことがおすすめです。また、就寝時間が遅い大きな子供がいる場合は、ラブホテルを利用したり、平日に夫婦だけの時間を作ったりする方法もあります。
周りの手を借りられるのであれば、一時的に子供を預かってもらうこともおすすめです。2人だけの時間を作ることは、夫婦生活を増やすきっかけになるだけでなく、コミュニケーションの円滑化にも繋がります。
(2)印象を変える
同じシャンプーや柔軟剤を使用していると、夫婦のまとっている香りは自ずと似てきます。異性として意識するタイミングを増やすためには、パートナーと異なる香りをまとうことがおすすめです。
日常的に香水を取り入れることが難しい場合は、優しく香るヘアオイルを活用してみましょう。髪に触れたくなるような艶も与えられ、スキンシップのきっかけ作りになりそうです。
思い切り雰囲気を変えたい日には、ベッドタイム用の香水を活用する方法もあります。普段よりセクシャルな印象の雰囲気を演出することで、パートナーの気分も高められそうです。
(3)体に自信が持てるように対策する
バストの下垂や肌のたるみなどで体型に自信が持てなくなり、パートナーに裸を見せることに抵抗を感じる方は少なくありません。まずは、自分の体を好きになれるよう、保湿やマッサージなどの取り入れやすいケアを取り入れてみましょう。
ずっと触れていたくなるような触り心地の肌になるには、肌に潤いを与えるボディジェルでのマッサージが有効です。バスト用のジェルを用いて、ハリや触り心地のケアを取り入れることも、自信へと繋がるでしょう。
(4)挿入時の違和感を軽減する
産後や更年期などで女性ホルモンのバランスが変化すると、性交時に濡れにくくなることがあります。濡れづらいことが常態化し、挿入時に違和感や不快感を覚え続けていると、挿入や性行為そのものに対して消極的になってしまうでしょう。
濡れにくさによる違和感や不快感を軽減するためには、潤滑ジェルの使用がおすすめです。スムーズな挿入がしやすくなれば、夫婦生活への負担もきっと軽減できるでしょう。
(5)様々な刺激やプレイを取り入れる
いつもと違うプレイにも興味があるものの、恥ずかしくてパートナーに提案しにくい方もいるかもしれません。それとなく刺激的な雰囲気を演出したり、新しいプレイに繋がるグッズを取り入れたりすることがおすすめです。
先ほど紹介したセクシャルな雰囲気をまとえる香水だけでなく、唇に魅力的な艶と香りを与える美容液を取り入れるのも効果的です。キスした時の触り心地にもこだわったアイテムであれば、「もっとしたい」という気持ちを自然とかき立てられるでしょう。
普段より濃厚なスキンシップを楽しむために、浴槽のお湯をローションに変化させる入浴剤を用いるのも良いでしょう。手軽に非日常感を味わうことができそうです。
また、旅行グッズにもなりそうな可愛らしい雰囲気のアイマスクをさりげなく取り出せば、いつもより刺激的なプレイに繋がる可能性もあります。
夫婦生活の頻度に正解はない!心地良く過ごせる方法を探ろう
夫婦生活の頻度に、明確な正解はありません。夫婦の年齢や子供がいるかなどの生活環境、タイミングや心身の状態によって、夫婦生活の頻度は変化する場合がほとんどです。夫婦生活が多いか少ないかよりも、お互いが心地良く過ごせているかどうかが大切です。
今より積極的に夫婦生活を送りたい方は、セルフケアを取り入れたり、気持ちを高めるアイテムを使用したりして、楽しみながら2人にとっての最適な頻度を探しましょう。
※本記事の医師監修に関して学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません。