VIOとはどこの部分?正しい処理方法や処理後のケアを解説

藤東クリニックお悩み相談室~VIOについて~

 
質問者
アンダーヘアが濃いせいか、蒸れや臭いが気になります。VIOを処理した方が良いと聞きますが、本当ですか?どのように処理すればいいのでしょうか。
 
藤東先生
今回はVIOについて解説しましょう! 

VIOとは?どこの部位のこと?

VIOとは、アンダーヘアが生えている部分一帯のことです。Vゾーンとは、両脚の付け根に挟まれた、下着で隠れるV字の部分です。ビキニラインとも呼ばれています。Iゾーンは外陰部の両脇、Oゾーンは肛門の周りを指します。

VIOのアンダーヘアは処理すべき?脱毛しない方が良い?

VIOのアンダーヘアを正しく処理することで、排泄物やおりもの、月経時の経血の付着を防ぎ、デリケートゾーンの臭いや蒸れを改善できます。

脱毛も可能ですが、非常にデリケートな部分ですので、処理方法には十分注意が必要です。医療機関やサロンで脱毛を行う場合、腟や肛門などの粘膜に生えている毛は脱毛することができません。

VIOを自己処理する方法は?

VIOの自己処理は、「脱毛」「剃る」「カットする」という3つの方法があります。VIOはデリケートな場所である上、自分からは見えにくい部分も多いです。部位に合ったアンダーヘア専用のアイテムを使って、慎重に自己処理を行いましょう。

もっと知りたい「VIO」について

VIOとは?アンダーヘアの役割

VIOのアンダーヘアの役割

VIOのアンダーヘアには、下着との摩擦によるデリケートゾーンの損傷を防ぐ役割があります。

アンダーヘアの部位ごとの役割を見ていきましょう。Iゾーンには、腟内へのバクテリアの侵入を防ぎ、女性器を守る役割があります。Vゾーンは、色素沈着を防ぐ役割を担っています。

Oゾーンの毛には、かつては体臭を放って縄張りを守ったり異性を惹きつけたりする役割があったようですが、現代では不要となり「ムダ毛」として認識されています。

VIOの場所を示すイラスト

VIOのアンダーヘアが濃い場合のデメリット

VIOのアンダーヘアが濃いと、下着からはみ出してしまい、見栄えの悪さを感じることがあるでしょう。特にVゾーンの毛は、水着や下着からはみ出しやすく、見た目や違和感が気になる部分です。

IゾーンやOゾーンのアンダーヘアには、排泄物やおりもの、経血が付着したままになりやすく、臭い・蒸れ・かぶれなどの原因となります。毛が邪魔になって排泄物を上手く拭き切れないと、デリケートゾーンが不衛生な状態になってしまいます。

また、Iゾーンの毛が長いと、性行為時などに毛を巻き込み、痛みが生じる恐れがあります。

VIOのアンダーヘアを処理するメリット

VIOのアンダーヘアを処理する一番のメリットは、排泄物がアンダーヘアに付きにくくなり、デリケートゾーンを衛生的に保てることです。蒸れや臭いの改善にも繋がります。IゾーンやOゾーンのアンダーヘアは綺麗になくして、衛生的で快適な状態にしたい方が増えているようです。

下着や水着からの毛のはみ出しがなくなる、または減らすことができることもメリットです。特にVラインを処理すると、アンダーヘアによる下着の膨らみが改善でき、スッキリとした印象となるでしょう。

VIOを処理するやり方と注意点

VIOの処理方法(1)医療機関やサロンでの脱毛

VIOのアンダーヘアを確実になくしたい場合は、クリニックなどの医療機関やサロンでの脱毛処理がおすすめです。医療機関やサロンで脱毛をするメリットは、安全性と確実性の2点。プロに任せられるため、肌を傷めたり怪我をしたりする心配がなく、自分では見えにくい部分でも綺麗に施術してもらえます。

デメリットとしては、自己処理よりも費用がかかること、脱毛が完了すると元に戻せないことが挙げられます。また、処置時に多少の痛みを感じたり、脱毛完了後に毛が再び生えてきたりする可能性もあります。処置前に自分で剃る必要があるため、面倒だと感じる方もいるでしょう。他人にデリケートゾーンを見られる恥ずかしさもあります。

医療機関やサロンでは、毛周期に合わせて処置を行うため、脱毛完了まで時間がかかります。しかし、安全かつ確実に、VIOのアンダーヘアを綺麗に処理することができます。

VIOの処理方法(2)自宅での脱毛

VIOのアンダーヘアを、市販の脱毛器やブラジリアンワックスなどを活用し、自宅で脱毛することも可能です。

VIOのアンダーヘアを自宅で脱毛処理するメリットは、自分の好きなタイミングで処理できる、他人にデリケートゾーンを見られない、医療機関やサロンに比べ経済的に負担が少ないことなどが挙げられます。

VIOのアンダーヘアを自分で脱毛処理する一番のデメリットは、見えにくく処理がしづらいため、思わぬ怪我や処理残しが生じる可能性がある事です。ホームケアアイテムでは、脱毛効果を感じにくい場合もあります。

また、毛抜きでの自己脱毛は痛みを伴うだけでなく、肌を傷める可能性があります。新しく生えてきた毛が肌に埋没する「埋没毛」となる危険性もあるため、おすすめできない方法です。

アンダーヘアをブラジリアンワックスなどで脱毛処理する際は、肌を蒸しタオルなどで温め、毛穴を緩めてから行います。処理後は冷やしたタオルなどを押し当てて、クールダウンさせましょう。

医療機関やサロンでの脱毛よりもコストを安く抑えたい方や、自分のタイミングで手軽に脱毛処理を行いたい方は、自宅での自己処理を検討してみても良いでしょう。

VIOの処理方法(3)自分で剃る

VIOのアンダーヘアを剃って自己処理する場合は、剃刀やシェーバーを使用する方法があります。VIOのアンダーヘアが気になったらすぐに処理でき、コストもあまりかからないことがメリットです。

アンダーヘアを剃る際は、肌への負担を軽減するためにシェービング剤を塗りましょう。剃刀を持っていない方の手で肌を引っ張りながら、毛の流れに沿って外側から内側へ剃っていきます。お風呂やホットタオルなどで温めてから剃ると、体毛や皮膚が柔らかくなっており、比較的スムーズに処理することができます。

VIOは自分では見えにくいため、誤って怪我をしてしまう可能性もあります。鏡を使いながら、慎重に処理を行いましょう。深剃りによる肌へのダメージにも注意が必要です。深剃り防止処理がされている、アンダーヘア専用シェーバーの使用がおすすめです。

チクチク感が気になる方は、毛先を丸く焼き切るヒートカッターや、アンダーヘアの毛質を整えるトリートメントなどを合わせて活用してみましょう。

アンダーヘア用のシェーバー
アンダーヘア用のシェーバーの例。画像はIラインシェーバー(ラブコスメ)

VIOの処理方法(4)カットする

ハサミやトリマーでアンダーヘアをカットするだけでも、毛の長さや毛量をコントロールでき、蒸れや臭いの改善に繋がります。しかし、ハサミでアンダーヘアを切ると、刃先が当たり怪我をする可能性がある他、処理後の毛先が尖りチクチク感の原因となってしまいます。

VIOの毛をカットする際は、アンダーヘア用のヒートカッターを使うのがおすすめです。熱で焼き切ることで毛先が丸みを帯び、チクチクしにくい形状に仕上げることができます。

カットするだけですので、毛がなくなる訳ではありません。完全にアンダーヘアを除毛することに抵抗がある方は、ヒートカッターでカットして、毛の長さや毛量を調整する方法が良いでしょう。

熱で毛先を丸く焼き切るヒートカッター
熱で毛先を丸く焼き切るヒートカッターの例。画像はVライントリマー(ラブコスメ)

VIOを処理する場合の形

VIOの形(1)Vゾーンだけを残す

自然なVIOにしたい、可愛い下着や水着を着たいなど、幅広いニーズに応えられるのがVゾーンだけを残した形です。

Vゾーンのデザインは非常に豊富です。自然な形の「ナチュラルトライアングル」、小さめのVゾーンに整える「ミニトライアングル」、楕円形に整える「オーバル」、長方形に整える「スクエア」、個性的な印象になる「ハート」など、様々な形があります。

Vゾーンのアンダーヘアのデザイン例
女性のアンダーヘアの形の例6種

医療機関やサロンで脱毛する場合、脱毛が完了すると元に戻すことができません。希望するVゾーンのデザインを自己処理で試してみるなどして、形や残す毛の範囲を慎重に決めましょう。

VIOの形(2)毛量・毛の長さのみを減らす

アンダーヘアの形は変えず、毛量や毛の長さのみを減らすこともできます。不自然な印象にならない程度にVIOを処理し、快適に過ごしたい方に人気の方法です。

毛量や毛の長さを減らすだけであれば、自己処理で目指しやすい点もメリットです。医療機関やサロンで、毛量を減らす脱毛施術を受けることもできます。

VIOの形(3)全処理しハイジニーナに

VIO部分のアンダーヘアを完全になくし、無毛の状態である「ハイジニーナ」を目指す方もいます。

ハイジニーナの語源は、「衛生」「清潔」を意味する英語「ハイジーン(hygiene)」。その名のとおり、月経中でも蒸れや臭いなどの不快感が改善でき、快適に過ごしやすくなることが支持されています。デメリットとしては、銭湯や温泉などの公衆の場で、人目が気になってしまう可能性が挙げられます。

自己処理でハイジニーナを目指すことは難しいため、クリニックなどの医療機関やサロンに通う方が多いです。

そのほかにも!VIOを快適にするケア

(1)アンダーヘアの触り心地ケア

アンダーヘアを残したい場合には、アンダーヘア用のトリートメント剤を活用し、毛の触り心地もケアすると良いでしょう。チクチク・ゴワゴワした違和感が改善できるだけでなく、アンダーヘアによる下着の膨らみや毛のはみ出し軽減にも繋がります。

アンダーヘア用のトリートメント
アンダーヘア用のトリートメントの例。画像はシナヤカウォッシュ(ラブコスメ)

(2)デリケートゾーンの保湿ケア

脱毛する場合でも剃る場合でも、VIOのアンダーヘア処理後の肌は保湿ケアが必要です。医療機関やサロンでの施術であれば、保湿ケアまで対応してもらえる場合もあります。しかし、自己処理の場合は、つい失念してしまう方が多いようです。

アンダーヘアを処理した後の肌は、刺激によるダメージを受けている状態です。保湿をすることで、炎症や黒ずみなどのトラブルが予防できるでしょう。VIOの処理後は、デリケートゾーンに使える保湿剤や美容液を活用し、忘れずに保湿ケアをしてください。

デリケートゾーンに使える保湿美容液
デリケートゾーンに使える保湿美容液の例。画像はLCジャムウ・デリケートエッセンス(ラブコスメ)

(3)VIOの黒ずみケア

VIOのアンダーヘアを処理すると、毛がなくなることによって、元々デリケートゾーンにあった黒ずみが目立ちやすくなります。特にI・Oゾーンの毛を処理するのであれば、黒ずみも同時にケアすると良いでしょう。

デリケートゾーンに使える黒ずみケア石鹸
デリケートゾーンに使える黒ずみケア石鹸の例。画像はジャムウ・ハードバブル(ラブコスメ)

VIOのアンダーヘアを正しくケアし、臭いや蒸れを快適に

VIOのアンダーヘアを処理すると、排泄物やおりもの、月経の際の経血などが付着しにくくなり、衛生的で快適な毎日を過ごせるようになるでしょう。デリケートゾーンの臭いや蒸れ、かぶれなどの軽減も期待できます。

ただし、誤った自己処理には、怪我や肌荒れなどの危険が伴います。自己処理の際は、適切な方法で、アンダーヘア用のアイテムを活用し、十分に注意を払うことが大切です。正しい自己処理が難しいと感じるのであれば、医療機関やサロンでの脱毛を検討するのも良いでしょう。

VIOは、非常にデリケートな部位です。正しいアンダーヘアケアの方法を知った上で、自分に合った処理を行いましょう。

ジャムウのケアにプラスしたい!インナーケアの新習慣
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※本記事の医師監修に関して学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません。

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