マスターベーション(自慰)とは?デメリットや注意点

藤東クリニックお悩み相談~マスターベーションについて~

相談者
マスターベーションは男性がするもので女性がするのはおかしいでしょうか。マスターベーションにデメリットや注意点はありますか?
藤東先生
今回はマスターベーションについて解説しましょう!

マスターベーションとは

マスターベーションは日本語では「自慰」と言います。ほかにも、「オナニー」「一人エッチ」「手淫」など様々な呼び方があります。語源はラテン語の「手(manus)」「乱す(tarbare)」から来ているといわれるように、自分で性器や性感帯を刺激して快感を得ることを指します。

男女のマスターベーションの違い

男性のマスターベーションは、射精に至るまで手で男性器をしごくなどして刺激します。女性のマスターベーションは、陰核を手でマッサージしたり、腟の中に指を入れて刺激します。 性器だけではなく、乳首やアナル(肛門)などの性感帯を刺激することもあります。

女性がマスターベーションをするのはおかしい?

男性のマスターベーションの目的は、定期的に溜まっていく精液を排出するためであるという生物学上の理由があります。しかし、実際にその目的のみでマスターベーションをしている男性は少ないことでしょう。なんとなくムラムラしてスッキリするから、という理由で実施している男性も多いです。

性欲は男性だけでなく女性も感じます。女性もマスターベーションを通じてスッキリしたいという欲求を持っていても、なんらおかしいことではありません。マスターベーションをすることによる身体的なダメージなども特にありません。

マスターベーションをすることで気分がすっきりするなどのメリットを感じているのであれば、女性も自然にマスターベーションを習慣的に実施して問題ありません。

また、初めてのオーガズムはマスターベーションで感じ、それがきっかけでセックスでのオーガズムもコツを掴めて、パートナーとの性行為が充実したという人もいます。女性のマスターベーションはカップルでもメリットがあるといえます。

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もっと知りたい!マスターベーションと注意点について

男性の適切なマスターベーション

(1)頻度・タイミング

射精をすると精嚢から精液が放出されます。そして、精液が元の状態まで精嚢たまるペースは、およそ3~4日程度であるといわれています(個人差があります)。そのため、男性のマスターベーションの頻度も3~4日に一度程度がいいという見解があるようです。

ただし、一定以上溜まっていて射精しない場合精液は分解され体に吸収されます。射精しないと精液が勝手にあふれ出てきてしまう、というような心配をする必要はありません。

一方で女性は精液がたまるということはありませんので、特にペースの目安はありません。したいときにして問題ありません。毎日するとスッキリ眠れるのであればそれでもいいですし、毎日だと疲れてしまうというのであれば少し頻度を減らしましょう。

(2)やり方

男性のオーガズムは、基本的に亀頭の刺激の快感によって起こります。そのため、マスターベーションではペニスの性感帯である「亀頭」「雁首」「裏筋」「竿」「鈴口」「睾丸」などを刺激することが一般的です。

~刺激方法~
  • ペニスを手で刺激する
  • ペニスをグッズを使用して刺激する
  • 前立腺を刺激する

男性向けのグッズには俗に「オナホール」という女性器を模したアイテムがあります。男性はペニスを中に挿入して、ペニスを刺激し射精します。
また、男性には「前立腺」という臓器があります。この前立腺を肛門のお腹側から刺激すると、性的快感やオーガズムが得られるといわれています。この前立腺を効率的に刺激することのできる「エネマグラ」と呼ばれる男性専用グッズを使って、マスターベーションをする人もいます。

(3)注意点

強すぎる刺激やセックスから離れた快感によるマスターベーションは「遅漏」や「中折れ」、「腟内射精障害」につながる可能性があり注意が必要です。

強すぎる刺激の例としては、手で強く握ってペニスをしごく「強グリップオナニー」があります。またセックスから離れた快感は、床オナニーなど圧迫した刺激による方法が挙げられます。

足ピンオナニーなど、セックスではしない姿勢でのオーガズムも、癖になるとセックスでイケなくなる原因になるので要注意です。

またパートナーを大切にする視点から注意が必要なのは、「フィクションと現実を混同しない」ことです。男性向けアダルト動画では出演者が強い快感を得ている描写が多いですが、あくまで男性の興奮を目的に作られており、「気持ちいいセックスの教本」ではありません。
そのためアダルト動画で見たままの行為をパートナーに実践しようとすると、痛みや苦痛を与えてしまう可能性が高いです。アダルト動画はあくまでフィクションであることを認識し、パートナーに快感を与える方法については、別途知識を得るようにしましょう。

女性の適切なマスターベーション

(1)頻度・タイミング

女性は男性と異なり精液がたまるペースなどを考える必要はないので、基本的に「したくなった時」にする形で問題ありません。夜寝る前にするとスッキリ眠れるという理由で、寝る前にベッドでする人が多いようです。

(2)やり方

女性のマスターベーションは、女性器の陰核(クリトリス)に触れたり、腟口から指を入れ中のお腹側にあるGスポットを刺激するのが基本的なやり方です。陰核は直接触ると刺激が強すぎることがあるので、最初はショーツの上などから優しく触れるようにしましょう。

また、女性は男性に比べ、マスターベーションで利用できるグッズのバリエーションが多い傾向にあります。一般的なラブグッズの種類は下記のとおりです。

~女性のマスターベーションに使えるラブグッズの種類~
  • ローター(外から振動を楽しむグッズ)
  • バイブ(中を電動で刺激するグッズ)
  • ディルド・張型(男性器の形を模したグッズ)
  • 電マ(感じる場所に当てて楽しむマッサージャー)
    リトルラブデンマ

ラブグッズはマスターベーションとして快感を得るだけでなく、挿入に慣れたり、自分が快感を得られる場所や強さを知ったり、性感帯を開発できるというメリットもあります。

(3)注意点

女性のマスターベーションは主に女性器の外陰部(陰核)や腟の刺激で行います。女性器や腟は非常に繊細な粘膜でできているため、爪で傷つけたり、雑菌が入らないようにすることが大切です。手で触る場合は爪を短く切り、とがった場所はやすりをかけ、清潔に手を洗ってから触るようにしましょう。爪が長いときはショーツの上から陰核を刺激するのみにすることが無難です。

腟に指を入れる際は、中で指を動かす際に爪を立てるような動きを避け、指の腹で優しく刺激しましょう。この時指用コンドームと呼ばれるフィンガーグローブを使用すると、より衛生的にマスターベーションが行えます。

指にはめて使用することで衛生的にマスターベーションができるフィンガーグローブの例。画像は「フィンドム」

指につけると衛生的にマスターベーションが行えるフィンガーグローブの例。画像はフィンドム。同じようにラブグッズを使用する際も、コンドームを着けるようにしましょう。

マスターベーションにおすすめのアイテム

(1)ローション

男性でも女性でも、身体の性感帯を触る際にローションを使用して滑りを良くすると、わずかな動きで快感が増加します。気持ちいいマスターベーションには、ぜひローションをプラスしてみましょう。

マスターベーションで、滑りによって快感をプラスすることができるローションの例。画像は「LCハーバルローション(ラブコスメ)」

(2)ラブグッズ

マスターベーションは性行為未経験の女性が行っても全く問題ありません。むしろ腟の血行不良による粘膜の硬化を防ぐには、適度にマッサージをしていたほうがいい場合もあります。

しかしマスターベーションで処女膜に影響が出るのを避けたいという方もいるでしょう。その場合は指やタンポンと同程度のサイズの、処女膜に影響しないラブグッズを使用することがおすすめです。

処女でも抵抗なく使える指の太さサイズの小型バイブの例。画像は「ラブデビューシリーズ メシベ(ラブコスメ)」

中の快感をマスターベーションで感じたい、感覚をつかみたいという人にはGスポットを刺激するタイプのラブグッズが適しています。その際腟の中を傷つけないように柔らかい素材で作られたものを選ぶのもおすすめです。

柔らかいエラストマー素材を使用して作られたラブグッズの例。画像は「マリンビーンズ(ラブコスメ)」

ラブグッズに抵抗がある方は、塗ってマッサージすることでプラスαの刺激をと入れることのできる「ベッド専用コスメ」を使う方法で、マスターベーションの快感をプラスさせることができます。

プラスαの快感が得られるベッド専用コスメの例。画像は「ラブコスメ リュイール ホット(ラブコスメ)」

女性のマスターベーションは問題ない

マスターベーションは「男性がするもの」と決まっているわけではなく、女性であっても、性行為未経験でも実施に問題はありません。

マスターベーションにはすっきりする感覚が得られるだけではなく、オーガズム感覚をつかめたり、快感のポイントを知ったりとカップルの性行為へのメリットもあります。ただし間違ったやり方をすると、パートナーとの性行為でオーガズムを得にくくなることもあるので注意しましょう。

また、デリケートゾーンはとても繊細な部位なので、傷つけないように衛生的に行いましょう。

※本記事の医師監修に関して学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません。

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