藤東クリニックお悩み相談室~高齢処女について~
高齢処女にあたるのはいつから?
高齢処女に定義はなく、一般的には「性体験が遅めの女性」のことを指し、30~40代以上で該当すると考えられています。また、高齢処女に該当する年代は、時代とともに変化しています。
高齢処女の初体験は痛いって本当?
一般的に年齢を重ねると腟内や処女膜の伸縮性が低下する傾向があるため、高齢処女の場合は、初体験で痛みを感じる可能性が高いといわれています。ただし伸縮性の低下はマッサージによる血流の促進などによって抑えることができます。日頃から腟内のマッサージを行ったり、行為の際にはスムーズな挿入をサポートする潤滑ジェルを取り入れたりすることで痛みを軽減することができます。
後ほど初体験に向けてのセルフケアや、挿入をサポートするアイテムの選び方をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
高齢処女は恥ずかしいこと?早く卒業すべき?
30代や40代以降の高齢処女であっても、恥ずかしく思う必要はありません。周囲の声によって焦る必要もなく、性体験をするタイミングは自分の意思で決めましょう。ただし、性行為に対しての過剰な不安や嫌悪感が支障になっているのであれば、医師に相談して解決する方法もあります。
もっと知りたい「高齢処女」について
高齢処女とは
高齢処女とは?高齢処女にあたる年齢
冒頭でお伝えしたように、高齢処女とは「性体験が遅めの女性」を指し、該当する年齢が厳密に定義されている訳ではありません。「やらずに三十路」「やらずに四十路」を略した「やらみそ」「やらよそ」という言葉もあるため、一般的に高齢処女は30~40代以降で性体験のない女性を指すと考えられます。
高齢処女を表す言葉が複数あるとはいえ、性体験が遅いことによる健康上のデメリットはありません。無理に処女を卒業する必要はないため、自分の心身を大事に行動しましょう。
藤東クリニックお悩み相談室~処女と初体験について~ 質問者 私は現在処女なのですが、好きな人ができました。いつかは性行為もしてみたいと思っています。しかし「処女は初体験が痛い、血が出る」という話を聞いて不安にも思っています。痛みや出血[…]
高齢処女の割合
厚生労働省が約5年に1回発表している出生動向基本調査によると、未婚女性で性経験が無い方の割合は、2000年代初頭から上昇していることが分かりました。
2002年と2015年の調査結果を比較すると、30~34歳で性経験のない未婚女性の割合は26.6%から31.8%に上昇しています。さらに35~39歳の年齢層で比較しても、28.4%から33.4%に上昇しているのです。未婚女性の約3人に1人が性行為の経験がないという結果からも、高齢処女が珍しい存在ではないことが分かります。
高齢処女になりやすい方の特徴
未経験の女性から「高齢処女になりやすい特徴」を知りたいという声が聞かれることもあります。あくまで一般的にですが、下記のような条件が挙げられることが多いようです。
~高齢処女になりやすい方とは?~
- 恋愛に対して後ろ向き、受け身
- 仕事や趣味に熱中している
- 男性に求める条件が限定的
- 性行為にネガティブな印象がある
ただし、高齢処女を防ぎたい理由が「初行為に支障が出るから」といった物理的な心配であれば、支障が出ない対策をしつつ無理に行為を急ぎすぎないというのがいいでしょう。
もし恋愛や性行為に対するトラウマや恐怖心が、異性との交際に一歩踏み出せない原因であれば、精神科や心療内科での相談する方法もあります。
高齢処女の性交時の懸念点と対策方法
注意点(1)処女膜や腟内が硬い
年齢が上がるに伴って、処女膜や腟内の伸縮性は下がるのが一般的です。伸縮性が落ちる原因の1つに、30歳前後から女性ホルモンの分泌が減り始めることが挙げられます。女性ホルモン減少によって腟の粘膜が薄くなり、粘液の分泌も減少するのです。潤いがある粘膜より、乾燥気味の粘膜の方が硬いのはイメージしやすいかもしれません。
高齢処女であるかどうかに限らず、粘膜が乾燥気味で伸縮性が下がっていれば、性行為で出血や痛みを伴う可能性は高まります。性行為前だけでなく、日頃から腟口や外陰部を優しく解しておくと、柔軟性が高まるだけでなく、血行促進による潤い増加も期待できます。
また、挿入時には潤いを補完するのに特化した潤滑ジェルを用いるのがおすすめです。市販のローションよりもべたつきが少なく、乾きにくいため、不快な摩擦を軽減できます。
注意点(2)妊娠・出産時のリスクが高い
晩婚化が進み、40代で妊娠出産する方も珍しくありません。しかし、年齢が上がるにつれて妊娠しにくくなったり、流産のリスクが上がったりすることは、数々の研究から明らかです。医学上は35歳以上の初産を高齢出産と呼び、妊娠高血圧症候群や前置胎盤などの妊娠中のリスクも高い傾向があります。
子どもが欲しいにも関わらず高齢処女であるなら、高齢出産のリスクや産後の回復にも時間を要するなど、妊娠出産にはある程度年齢のリミットがあることを知っておく必要があるでしょう。
また、妊娠を希望しない場合は年齢に関わらず必ず避妊が必要です。月経の間隔が長くなったのを閉経と思い込み、避妊しなかった結果、妊娠に至る場合もあります。自分の体を守るためにも、避妊はお互いが行うようにしましょう。
最近では、お菓子のパッケージのような可愛らしい見た目のコンドームもあります。ポーチに入れていても違和感がないため、女性が持ち歩くのにぴったりです。
注意点(3)体が硬い
高齢処女に限らず、年齢を重ねると体が硬くなるのは、体のあらゆる組織に存在するコラーゲン線維の柔軟性が失われるためです。体が硬いと性交時の体位が限られたり、痛みが気になったりして、性行為に支障が出る可能性があります。健康と美容のためにも、ストレッチやマッサージで体の柔軟性を高める習慣をつけるのがおすすめです。
これからストレッチを始めてみたい方は、まずはむくみや冷え対策にも効果的な股関節のストレッチから始めましょう。
~座ったままでできる簡単股関節ストレッチ~
- あぐらの姿勢で、両足裏をぴたっと合わせる
- 足先を両手で持ち、両足を体に引き寄せる
- 肘を使って、膝を床に向かって押す
- 20秒ほど姿勢をキープする
筋肉を傷める可能性があるため、ストレッチに我慢は禁物です。気持ちいいくらいの圧をかけましょう。四つん這いや仰向けなど、股関節のストレッチ方法はバリエーションが豊富です。
高齢処女を卒業したい方におすすめのアイテム
(1)男性との距離を縮めるヘアパフューム
高齢処女卒業を目指すのであれば、まずは男性と深い関係になる必要があります。ただし恋愛をしたい気持ちとは裏腹に、好意を持つ相手と距離が近づくのは怖いと感じる女性も多いようです。その時に自信がないと感じる場所の一つが、「髪」です。
特に深い関係になっていなくても常に相手の視界に入る髪は、ケアによって差が出る重要なパーツです。エイジングケアの一環としても、日常的にヘアオイルで髪を保護するようにするといいでしょう。
(2)キスしたくなる唇を目指せる美容液
キスは性行為の入り口でもあります。お互いの気持ちを高める効果もあります。キスしたくなる唇を目指すことは、距離を近づけるうえで重要なポイントともいえるでしょう。ガサガサしていたり、逆に濃い色の口紅がしっかりとついた唇よりも、ふわっとした印象の潤った唇の方がキスしたい印象につながるようです。普段乾燥を感じやすい方は、こまめに唇美容液を塗る習慣を取り入れると距離が近づくきっかけが生まれやすくなるかもしれません。
(3)大人の色気を演出する香水
高齢処女を卒業するために、若作りをする必要はありません。年齢を重ねたことによる美しさや大人の色気は、30代や40代以降の女性ならではの魅力です。同世代の女優さんやモデルさんのファッションやメイク、生活スタイルを参考に心身をケアしましょう。自分磨きは、見た目の変化だけでなく内面の変化ももたらします。きっと今よりも自信を持てるようになるはずです。
瑞々しく艶やかな女性らしさを演出するには、香りアイテムを活用する方法もあります。記憶に残る香りの力は、さりげなく気になる男性にアプローチするのに効果的です。
高齢処女が取り入れたい、初体験準備
準備(1)腟口や腟内をほぐす
年齢を重ねると、腟の伸縮性が低下しやすくなります。痛みやスムーズに挿入できるかなど、初体験に不安を覚える高齢処女の方も多くいます。高齢処女の初体験準備には、腟マッサージや骨盤底筋トレーニングによる腟ケアがおすすめです。日頃から腟ケアを続けていれば、腟の柔軟性向上が期待できます。 また、処女膜を傷つけにくい細めのタンポンサイズのラブグッズで、事前に練習するのも不安解消に役立つでしょう。
準備(2)デリケートゾーンをケアする
高齢処女に限らず、初体験というものは男性にデリケートゾーンを見せることに抵抗を感じることは珍しくありません。普段からデリケートゾーンをケアしておくと、いざという際の不安な気持ちを軽減できます。
デリケートゾーンのケアは、アンダーヘアの処理だけではありません。デリケートゾーン用の石鹸を用いると、黒ずみや臭いの元を洗い流すこともできるのです。バスタイムにできる簡単な泡パックで、デリケートゾーンケアを習慣にしましょう。
準備(3)デリケートゾーンのエイジングケアをする
顔や手などの肌と同じように、デリケートゾーンの肌質も年齢によって変化します。顔をパックするのと同じように、デリケートゾーンにも肌のケアを取り入れましょう。潤いやハリ、黒ずみなどをケアするデリケートゾーン用の美容液であれば、お風呂上りに塗りこむだけの手軽なケアが可能です。
高齢処女は恥ずかしいことではない!焦らず前向きに
高齢処女であることを恥ずかしがったり、不安に思ったりする必要はありません。ネガティブに捉えて、早く処女を卒業しようと焦るのも禁物です。それよりも、今後「この方となら」と思える相手に出会えたとき前向きでいられるように、デリケートゾーンケアやストレッチなどの自分磨きを始めましょう。
異性や性行為に対する恐怖心が強い方は、婦人科や精神科、心療内科に相談することもおすすめです。
※本記事の医師監修に関して学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません。