藤東クリニックお悩み相談室~セカンドバージンについて~
35歳なのですが、大学生以来の彼氏ができました。その間に性的な関係になった相手はいません。これはいわゆるセカンドバージンという状態でしょうか?久しぶりすぎてそういう関係になった時にどうすればいいのか分からなくて不安があります。
セカンドバージンとは
「セカンドバージン」という言葉は医学的な正式用語ではなく、一般的に、長期間性行為をしていない人が再び性体験を迎える状態 を指します。初めての性行為を「ファーストバージン」とすれば、その後しばらくブランクが空いたことで「もう一度初めてのように感じる」という意味から「セカンドバージン」と呼ばれるようになりました。
2010年放送のテレビドラマ『セカンドバージン』で話題になったように、大人になってからの恋愛や性の再スタートを象徴する言葉として使われるケースも多いです。実際には「何年空いたらセカンドバージン」という明確な定義はありませんが、数年~10年以上ブランクがあると当てはまることが多いといえます。
久しぶりのセックスの注意点
久しぶりに性行為をする場合、最も多いトラブルは 「挿入ができない」ケースです。挿入できない要因は、男性側の場合も女性側の場合もあります。
男性側の勃起がうまくいかない場合
緊張や久しぶりの状況によって勃起が持続しないことがあります。その際は焦らず、オーラルや手での刺激などで自然にサポートするのも一つの方法です。
女性側に挿入できない場合
腟の伸縮性や潤いが不足し、なかなか入らないケースがあります。この場合は無理をせず、事前に自分の体の状態を確認したり、潤滑ジェルを準備しておくことが重要です。また、知識不足や不安から体が硬直してしまうことも。事前に性に関する知識を整理し、準備を整えておくことが、不安を軽減し円滑な性行為に繋がります。
ただし、セックスの失敗は必ずしもセカンドバージンが原因とは限りません。そもそも相手側の前戯が不十分であれば、経験がある女性でも挿入がうまくいかなかったり、我慢できないほどの強い痛みを感じることはあります。
上手くいかなかったとしても、セカンドバージンのせいであると思いつめすぎないようにしましょう。
セカンドバージンはバレる?
「相手に久しぶりだということがバレるのでは?」という不安を抱く方も多いでしょう。実際には、相手の経験値によっても異なりますが、セカンドバージンの特徴として 「挿入がしにくい」「痛みを感じやすい」 などの傾向は出やすいです。
ただし、それが「バレる」ことを恐れる必要はありません。むしろ、久しぶりであることを相手に伝えておく方が安心です。無理に隠して痛みや不快感を我慢するより、パートナーに理解してもらうことで、優しくリードしてもらえる可能性が高くなります。
もっと知りたい!「セカンドバージン」について
久しぶりのセックスが困難な理由
(1)腟の伸縮性が低下するため
処女のときと同じように、長期間腟の伸縮がない状態では挿入が難しくなります。さらに、加齢によって粘膜の弾力も低下するため、若い頃よりも拡張しにくくなるのです。
加えて、ホルモンバランスの変化によって腟壁の厚みが薄くなり、刺激に敏感になるケースもあります。そのため、単純に「入らない」だけでなく「入っても痛い」と感じやすいことも。こうした変化は自然なものであり、無理に克服しようとするのではなく、徐々に慣らしていくことが大切です。
(2)潤いが低下するため
加齢とともに腟分泌液の分泌量は徐々に減少していきます。粘膜は潤いがあるほど伸縮性が高まるため、潤い不足は「腟が広がりにくい」「摩擦が増えて痛い」といった不快感につながります
若い頃には気にならなかった潤い不足が、年齢を重ねるにつれて挿入時の大きなハードルとなることが少なくありません。そのため 潤滑ジェルを必ず準備しておくこと が大切です。

また、「潤滑ジェルを使いたい」と相手に伝えるのが気恥ずかしい場合には、女性が自分だけでこっそり準備できる潤いサポートアイテムを取り入れるのも一つの方法です。

ただし、理想はやはり相手と相談しながら協力して使うことです。潤滑ジェルは二人の快適さを守るための「ポジティブな準備アイテム」として活用しましょう。
(3)緊張感
久しぶりのセックスというだけで、つい体がこわばってしまうことは珍しくありません。
この「緊張」は心の問題にとどまらず、実は潤い不足にも直結します。リラックスしている時に比べて体が硬くなり、腟がうまく広がらなかったり、分泌液が出にくくなったりするためです。
そこで大切なのが、挿入前に心と体をほぐす工夫です。物理的に潤いを補うことも必要ですが、それ以上に「安心して身をゆだねられる状態」をつくることがスムーズな挿入につながります。
たとえば、前戯の際にマッサージジェルを取り入れるのも効果的。塗って軽くマッサージすることで、デリケートゾーンがじんわりと温まり、自然な潤いが促されていきます。さらに「触れ合いを楽しむ時間」が増えることで、緊張も解けやすくなります。

久しぶりのセックスの失敗を避ける対策
小さいものからグッズを試す
サイズ小
- ラブデビューシリーズ メシベ
細身で初心者向け。タンポンサイズで扱いやすいため、どこまで挿入できるか深さを知るためにも使用可能。

- LCピンクローター
シンプルで使いやすい設計。デリケートゾーン以外にも感じる場所を見つける手助けにも◎。

- さくらの恋猫 NUKUNUKU
感度磨きも腟トレもできる映像連動アイテム。部屋に置いておいても可愛いデザイン。

サイズ中
- ポイントバイブ モモ
中サイズの中では細めの形状。かぎ型の先端がGスポット探しにも。

- スカイフィット
とにかく柔らかく、くにゃくにゃと曲がりフィット感を得やすいアイテム。

- LCポイントバー ピンクアングル スリムヘッド
腰を下ろす形で使用可能。角度調整もでき、挿入や騎乗位の練習にも。

サイズ大(実際の男性器に近いサイズ)
- マリンビーンズ
多彩な振動・スウィング機能で中イキ体験とGスポット刺激に特化。

- ピンクアングル
男性器の平均サイズを模した吸盤付きディルド。無音で使えるため音漏れの心配なし。

自分の感じる場所を把握してみる
「濡れるきっかけ」や「感じるポイント」が分からないまま進めてしまうと、挿入時に痛みが出やすいものです。自分の性感帯を確認しておくと「ここを触ってほしい」とパートナーに伝えやすくなり、スムーズに進みやすくなります。セルフチェックの段階で潤いが不十分なら、潤滑アイテムを取り入れてみるのも手です。
男性の身体について知る
性行為は男性だけで進めるものではなく、女性のサポートでスムーズになることもあります。久しぶりのセックスでは、男性も緊張で勃起が続きにくいことがあり、女性が寄り添うことで安心感につながります。具体的な例としては、反応しやすい部位をやさしくマッサージしたり、オーラルで刺激を加えること。ただしオーラルが苦手なら「食べられるローション」を使うのがおすすめです。甘いフレーバーで違和感を減らし、楽しみながら取り入れられます。
また、食べられるローションは女性側が愛撫を受けるときに使うのもOK。遊び心を加えることで、緊張をやわらげリラックスした雰囲気を作れます。

セックス前の準備アイテム
コンドーム
現在コンドームは、潤い成分入りや装着が簡単なブリスターパックタイプなど多様化しています。どちらかがゴムアレルギー(ラテックスアレルギー)がある場合は、水溶性ポリウレタン製のコンドームを選びましょう。
最近は女性が持ちやすいデザインのパッケージも増えています。自分で用意しても違和感がありません。相手に任せるよりも、自分で持っている方が保管状況や使用期限も把握できていて安心感が得られます。

デリケートゾーンの臭い対策
デリケートゾーンの臭いは、直前の洗浄だけでなく、日々のケアの積み重ねによって差が出ます。古い角質や分泌物が蓄積すると雑菌繁殖を招きやすく、臭いの原因に直結します。そのため、デリケートゾーン用に設計された洗浄剤を用いた毎日のケアが基本です。
また性行為直前には、シャワーやウェットティッシュでの軽い拭き取りをプラスすることで、心理的な安心感を得られるでしょう。

アンダーヘア対策
長いこと性行為から離れていると忘れがちなのがアンダーヘア対策。毛量が多いと蒸れや臭いの温床となりやすく、視覚的にも清潔感に影響を与えます。カットやシェービングだけでなく、専用の処理アイテムを使うことで、肌荒れやチクチク感を防ぐことが可能です。
特にセカンドバージンのケースでは「見せることへの不安」を強く感じやすいため、整えられたアンダーヘアは心理的な安心にもつながります。実際に触れる場所でもあるので、見た目だけでなく、トリートメントで手触りをケアするのもいいでしょう。

デリケートゾーンの美容対策
デリケートな部位は年齢とともに乾燥や黒ずみが目立ちやすくなります。美容液で保湿ケアをすることで、ふっくらとした印象を保ち、摩擦ダメージの軽減にもつながります。日常的にケアを続けておけば「見せるのが恥ずかしい」という心理的不安も和らぎ、セカンドバージンにとって大切な心の準備にもなります。

準備を整えて、久しぶりのセックスに臨もう
セカンドバージンは誰にでも起こり得る自然な現象です。大切なのは、自分の体の変化を受け入れ、無理をせず準備を整えること。潤滑ジェルやケアアイテム、時にはラブグッズを活用し、安心できる環境を整えることで、久しぶりの性行為を前向きに楽しむことができます。
相手に「久しぶりだから少し不安」と伝えることも恥ずかしいことではありません。お互いの理解とサポートを大切に、ゆっくりと新しい一歩を踏み出しましょう。
※本記事の医師監修に関して学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません。





