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髪がパサパサになる原因は?ケア方法や健康の関係

藤東クリニックお悩み相談室~髪がパサパサになる原因について~

 
質問者

髪に艶がなく、時間が経つにつれ髪がパサパサになってきます。手触りの良い髪をキープするにはどうしたらいいでしょうか?

 
藤東先生
今回は髪がパサつく原因とお手入れ方法について解説しましょう!

髪がパサつく原因は?

髪がパサつく原因はシャンプーやタオルドライ時の摩擦や、ドライヤーの間違った使い方などがあります。

また、ドライヤーをせず自然乾燥のまま乾かしてしまうと、髪のキューティクルが開いたままになってしまい、髪の水分が抜けパサつきやすくなってしまいます。

髪がパサつくのは加齢のせい?

髪の主成分はケラチンというタンパク質で、このタンパク質が不足すると髪の水分量のバランスが保ちづらくなると言われています。

年齢を重ねる度にタンパク質を保ちづらくなり、また髪が受けるダメージも年齢とともに蓄積されてるため、髪はパサつきやすくなりますが、しっかりお手入れをすることで、加齢による原因は改善することが出来ます。

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もっと知りたい「髪がパサパサになる原因」について

髪がパサパサになる外的要因

(1)ドライヤー等の熱

髪にドライヤーを長時間当てていたり、ドライヤーと髪の距離が近すぎると髪の表面温度が上がり、キューティクルが開いた状態になってしまいます。キューティルクルが開いたままだと、髪内部の水分や油分が蒸発・流出し、髪が乾燥してダメージを受けやすくなってしまうのです。

(2)紫外線によるダメージ

紫外線の影響は肌・頭皮だけでなく、髪にもダメージを与えています。紫外線が健康な毛髪を保つのには欠かせないタンパク質に影響を及ぼし、髪が脆くなってしまいます。結果、髪の乾燥やパサつきだけでなく、枝毛や切れ毛の原因にもつながります。

(3)自然乾燥をしている

お風呂上り、髪が濡れたまま放置すると頭皮の環境にも良くありません。時間が経つに連れ、頭皮が冷え血行が悪くなり、毛髪にも艶がなくなったりパサパサになるなどの影響を及ぼします。

また、髪は濡れたままの状態だとキューティクルが開いたままの状態です。しっかり乾かさないと開いたままのキューティクルから髪の水分・油分が逃げてしまい、結果髪にダメージを与えてしまいます。

(4)トリートメントをしていない、合っていない

トリートメントは髪を保湿するだけでなく、髪に栄養を与え、手触りも良くしてくれます。トリートメントをしないと髪が乾燥しやすく、また手触りも悪くなります。

しかし、一言にトリートメントと言っても配合されている成分は様々で、自分の体質に合わない成分が入った物を使うとかえって髪を傷めてしまうことにつながるので注意が必要です。トリートメントをしても乾燥や手触りが気になる場合は、別のものに変えましょう。

(5)シャンプーが合っていない・洗いすぎ

髪に汚れが付着したままだとキューティクルを痛めてしまうため、シャンプーはもちろん大切ですが、洗浄力が強すぎるシャンプーは髪に必要な油分も洗い流してしまうことがあります。

また、洗髪の際、髪を摩擦し過ぎるとキューティクルを傷つけてしまいます。シャンプーの時、髪は泡で撫でるように優しく洗いましょう。

(6)カラーリングやパーマによるダメージ

カラーリングやパーマは使用される薬剤によって髪の内部にまでダメージが届きやすくなり、どうしても髪は傷みやすくなります。

またカラーリングで使用する薬剤に含まれる「過酸化水素」は活性酸素が髪や頭皮に残りやすく、より毒性の強いヒドロキシラジカルに変わる性質を持っています。活性酸素は一度のシャンプーでは落とし切れないと言われているため、カラー後に過酸化水素を分解するシャンプーを使用するなどしてダメージを軽減する工夫をするといいでしょう。

ヘアカラーの際にホームカラーではなくヘアサロンを選ぶことも、髪のダメージ対策の一つです。ホームカラーとサロンカラーは、使用している薬剤が異なります。サロンで使用するアルカリ剤がアンモニアであるのに対し、ホームカラーの薬剤はより残留性の高いモノエタノールアミンが使用されていることが多いです。

ホームカラーのモノエタノールアミンは2~3週ほど残留してダメージが蓄積されてしまうのに加え、サロンでは薬剤を乳化させてからカラーを流すなどの工夫もしているため、使用後のダメージに大きく差が出ます。

髪がパサパサになる内的要因

(1)タンパク質不足

髪の主成分は「ケラチン」と言われるタンパク質でできています。タンパク質が不足すると「ケラチン」を構成する ことができず、健康な毛髪が維持できなくなくなると言われています。

ケラチンを構成する成分の一つである「メチオニン」は必須アミノ酸で体内で合成されないため、日々の食事から摂取する必要があります。日々の食生活で、肉・魚・大豆・牛乳・卵などが不足しないように注意しましょう。

(2)ミネラル・ビタミン不足

上で紹介した「ケラチン」は体内で合成される際、ミネラルやビタミンといった要素も必要とされます。そのため、単にタンパク質のみを摂取するのではなく、ミネラルやビタミンもバランスよく摂取する必要があります。

例えば必須ミネラルの一つ「亜鉛」は、ケラチンの主成分の一つであるシスチンをメチオニンから合成する働きを持ちます。牡蠣やホタテ等の貝類、牛肩ロース等に多く含まれますが、人によっては普段の食生活に取り入れるのは中々困難かもしれません。その場合は、サプリメントを活用するのも一つの方法です。

ケラチンの合成に必要な「亜鉛」を含むサプリメントの例。画像は「ムクナスイッチ(ラブコスメ)」

また、ケラチンを合成する亜鉛の働きをビタミンB6がサポートしています。ビタミンB6は、かつおやマグロ等の赤味魚や、バナナ、さつまいも等に含まれます。こちらも合わせて摂取するようにしましょう。

(3)ストレスや睡眠不足

ストレスや睡眠不足によって影響が出るのは体はもちろん、髪にも影響が及びます。血 行不良や頭皮の皮脂が過剰分泌され、髪の成長の妨げにもなります。悪い状況が続くと、髪のキューティクルが無くなり、髪が細く抜けやすくもなってしまいます。

また、ストレスで自律神経が乱れると女性ホルモンの分泌が減少します。女性ホルモンである「エストロゲン」は、髪や肌に艶を与える働きがあります。加齢で髪や肌から艶が失われるのも、このエストロゲンの分泌減少が関係しています。

髪の艶を意識する場合は、身体のバランスにも注意を払う必要があります。

(4)生活習慣の乱れ

生活リズムが壊れると、体のエネルギー代謝が低下するといわれています。頭皮や髪の毛は生きていくための必須器官としてエネルギー供給の優先順位が低いため、髪の成長 に必要な栄養を補いにくい状態になる恐れがあり、健康な毛髪が生成しづらくなります。

髪のパサつきを防ぐケア方法

(1)栄養を意識的にとる

前述の通り、健やかな髪の毛を保つにはタンパク質とミネラル、ビタミンの3つの栄養が大切です。

タンパク質を多く含んだ乳製品・肉類・卵・大豆製品をはじめ、ミネラル豊富な亜鉛を多く含んだアーモンドや、ビタミンを含んだなホウレンソウなどの緑黄色野菜を同時に摂取することを心がけましょう。

また、どれかが欠けてしまいそうな場合は、いずれかの栄養をサプリメントを活用して摂取するようにしましょう。

~美しい髪の毛のための栄養素と食材~
  • たんぱく質|肉類、卵、乳製品など
  • 亜鉛|牡蠣、豚レバーなど
  • ビタミン|にんにく、レバー、魚類、ほうれん草、ナッツ類など

(2)頭皮を健やかに保つ

美しい髪にはまず頭皮から健康であることが大切です。

汚れをしっかり落としつつ、洗っている際、髪にダメージを与えない洗髪方法を取り入れることにより、健康な頭皮・毛髪を保つことができ、艶のある髪を目指せます。まずは地肌を優しく洗い、その泡で毛髪を洗ってあげるとよいでしょう。

~オススメの洗い方~
  1. 手のひらにシャンプーを取り出し泡立てる
  2. 指の腹で優しむ地肌をマッサージするように揉む
    (爪を立てないように注意)
  3. 毛髪部分は泡で包み込むようにし、優しく揉みこむ
  4. しっかり洗い流す

髪のシャンプーやトリートメントだけでなく、頭皮用のスカルプケアシャンプーやスカルプトリートメントを取り入れてもいいでしょう。スカルプケアシャンプーは、週1回程度の使用が目安です。

頭皮の汚れを洗い流すノンシリコン&パラペンフリーの頭皮用シャンプーの例。画像は「LC’Sジャムウ・スカルプクレンザー600mL(ラブコスメ)」

(3)ドライヤーの熱ダメージから髪を保護する

タオルドライの後、ドライヤーで乾かす前にアウトバストリートメントを取り入れることで、ドライヤーの熱や乾燥から髪のキューティクルを守ることが出来ます。

ナデテロゼ
髪の水分・油分を補い保ち、キューティクルをサポートするヘアオイルの例。画像は「ナデテ ベリーロゼ(ラブコスメ)」

また、ドライヤーの使い方の工夫でも髪への熱のダメージを軽減できます。髪の毛のタンパク質は60℃から変性が起こり始めます。一方で一般的なドライヤーの温度は、100℃~120℃です。ドライヤーの距離を離すほど髪に届く熱の温度は下がります。また一か所に熱風を当て続けるとどんどん髪の温度が上がってしまうため、ドライヤーを小刻みに揺らしながら風を当てる場所を変えましょう。

~熱ダメージを軽減するドライヤーの乾かし方~
  • ドライヤーの距離はなるべく離す
  • 一か所に当て続けずに、小刻みに動かす

使うドライヤーも機種を工夫するのも一つの方法です。によって

一般的なドライヤーの温度は、100℃~120℃です。一方で髪の毛のタンパク質は60℃から変性が起こり始め、機種によっては温度が高すぎないもの、熱ではなく風の力量中心で乾かすもの、冷風と温風が交互に出ることで髪の温度上昇を抑えるもの等があります。毎日使うものなので、ドライヤー自体を工夫することでを使うと、ダメージの蓄積を軽減できます。

(4)髪を紫外線から保護する

 帽子をかぶったり、UV効果のあるヘアオイルやヘアスプレーを使うことで、髪や頭皮が紫外線から受けるダメージを軽減することができます。

パサパサしない髪には、外側のケアも内側のケアも大切!

髪表面が受ける摩擦のダメージや、間違えたお手入れ方法による外的要因は、正しいお手入れ方法や日中のケアを心がけることで、手触りの良い髪を目指すことが出来ます。

また、食生活の乱れやストレスなど内的要因は、髪にいい栄養素を備えた食べ物を取り入れたり、生活習慣を見直すことで美しい髪を保つことが出来ます。外側・内側、どちらもケア方法を取り入れ、艶のある美しい髪を目指していきましょう。

※本記事の医師監修に関して学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません。

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