藤東クリニックお悩み相談室~女性のオーガズムについて~
オーガズムとは
オーガズムとは「性的絶頂」のこと。主に性器への刺激や性行為の中で感じる快感のことで、男性はオーガズムを感じると、多くの場合その直後に連動して射精が起きます。女性の場合は男性のようにわかりやすいオーガズムに伴う身体現象は起こりませんが、体が硬直、けいれんするなどの様子が見られることが多いです。
オーガズムを感じられないのは変?
女性のオーガズムは、「何も工夫しなくても、セックスをしていれば自然と起きる」ということは多くはありません。オーガズムに必要な複数の条件が重なることで体験できるものです。
アダルトコンテンツでは、女性がオーガズムを感じている描写が頻繁にみられます。日常生活でそういった情報を目にすると、オーガズムの有無について赤裸々に話す機会がないことから「セックスでは毎回オーガズムを感じるのが当たり前」かのように感じてしまうかもしれません。
しかし実際はアダルトコンテンツのように、毎回オーガズムに達する女性は多くはありません。セックスやオナニーでオーガズムを感じられない女性は、珍しいほどではないのです。そのため、オーガズムを体験したことが無くても「自分はおかしいのではないか」と心配する必要はありません。
また、「オーガズムを感じられる人」「感じられない人」と先天的に決まっているわけではありません。多くの人が的確に性感帯を刺激すればオーガズムは感じられます。そして、一度オーガズムの感覚をつかむと、その後もオーガズムが感じられるようになる人が多いです。
オーガズムを感じられる方法はある?
女性にアンケートを取ったところ、初めてのオーガズムを感じたのはセックスよりもマスターベーションだったという回答が多くみられました。つまり、セックスで自然とオーガズムを感じられることを期待するよりも、自慰行為をすることがオーガズムを感じるための第一歩と言えるかもしれません。
指でマスターベーションをしても絶頂を感じない場合は、より強い性的刺激を与えるローターやバイブといったラブグッズを使用するといいでしょう。また、場所も最初から腟内でイクことを目標とするのではなく、よりオーガズムを感じやすいといわれれるクリトリスによる「外イキ」から試みてみるといいでしょう。
もっと知りたい!オーガズムについて
女性のオーガズムのメカニズム
性感帯の刺激とオーガズムついて
オーガズムは一般的に性感帯を刺激することにより起こります(厳密には脳イキなど、該当しないオーガズムもあります)。
女性の身体には沢山の性感帯があります。その代表的なものがクリトリス(陰核)や腟内のGスポット、ポルチオなどです。一方でそれらの場所ではオーガズムを感じず、乳首やアナルの刺激などでオーガズムを感じる人もいます。人の性感帯はそれぞれで、性行為の挿入時に刺激される腟内の性感帯が最も感じるとは限りません。
性感帯は「開発」できる
性感帯の快感の強さには個人差がありますが、最初にあまり気持ちよく感じないからと言って、ずっとそこで気持ちよく感じられないままかというと、そうではありません。性感帯は刺激し続けることで、より強く快感を得られるようになります。これを性感帯が「開発される」と言います。
女性のオーガズムの種類
女性のオーガズムは主に「場所」で分類されます。
オーガズムの種類(1)クリトリスによる「外イキ」
クリトリスの刺激によるオーガズムを一般的に「外イキ」と呼びます。比較的体験しやすいオーガズムだといわれています。どのオーガズムも感じたことが無いという人は、まずはクリトリスオナニーによって外イキをすることを目指すといいでしょう。
オーガズムの種類(2)Gスポットによる「中イキ」
腟の内部にある「Gスポット」を刺激することによって起きるオーガズムです。Gスポットの快感は、脳を通らない「陰部神経叢(いんぶしんけいそう)」や「骨盤神経叢(こつばんしんけいそう)」で反射的に起こるオーガズムだといわれています。
Gスポットは「CUV複合体」と呼ばれる領域の一部で、存在しない女性もいるといわれています。そのため、外イキのように誰もができるわけではないようです。
しかし、まだ中イキをしたことが無いからと言って、Gスポットが無いとは限りません。未開発で感じられないだけの可能性も十分あるので、まずはGスポットバイブなどを使って気持ちよく感じられる場所を探してみるのがいいでしょう。
オーガズムの種類(3)ポルチオによる「奥イキ」
ポルチオは、子宮口付近にある性感帯です。このポルチオを刺激して起こる奥イキは、クリトリスによる外イキやGスポットによる中イキと異なり、脳を経由している迷走神経系で起こるオーガズムであるといわれています。そのため、より持続的で深い快感が感じられるようです。
性行為の経験が豊富でない女性は、ポルチオを強く刺激すると痛みを感じる可能性があるので注意が必要です。この場所で快感を得るには、ディルドで騎乗位の体勢で刺激する、性行為時に男性器でピストンするなどの方法があります。最初は痛みがおきないよう、ゆっくり優しく刺激することで徐々に開発されてポルチオオーガズムを感じられるようになります。
また出産を経て、奥イキができるようになることもあるようです。
オーガズムの種類(4)乳首による「乳イキ(胸イキ)」
ここまでの3種類に比べ少数ではありますが、バストトップを刺激することでオーガズムを得られる人もいます。性的快感は、潤いがある状態の方が感じやすいといわれています。外イキの場合、愛液を潤滑のために使うことがありますが、バストは基本的に潤いがありません。ローションを使用して愛撫を行うと、より快感を得やすくなるでしょう。
オーガズムの種類(5)複合的なオーガズム
オーガズムを得るために、特定の一か所しか刺激してはいけないという決まりはありません。いくつかの性感帯を同時刺激することにより、快感が合わさって、オーガズムに達することができるという人も多いです。
例えば、腟内を指でほぐしながらクリトリスを舌で愛撫する、乳首を愛撫しながら挿入でポルチオを刺激するなどの方法です。ラブグッズのバイブがクリトリスと腟を同時刺激することができるようになっているのもよりオーガズムを感じやすくするためです。
種類別!オーガズムを感じるための練習方法
(1)ローターで外イキを覚える
~初めて外イキをするためのやり方~
- Step1:下着の上からクリトリスに触れる
- Step2:クリトリスが膨らんで熱く感じるようになったら、ローターを下着の上から弱い振動で当てる
- Step3: 徐々に振動を強くする
- Step4:快感を感じて愛液が分泌されてきたら、それを指で陰核に塗る
- Step5:直接ローターを当てる(オーガズムが感じられそうであればそのまま当て続ける)
(2)バイブで中イキを覚える
外イキを感じることができたら、次はGスポットでの中イキにもチャレンジしてみましょう。
~初めて中イキをするためのやり方~
- Step1:指でクリトリスを刺激したり、弱く振動させたバイブを女性器の外側に当てるなどして、十分腟が潤った状態にする
- Step2:コンドームをかぶせたバイブの先端を、振動させていない状態でゆっくりと腟内に入れる(最初は小さめのバイブを選ぶといい)
- Step3: ゆっくりとスイッチを入れる。最初は振動を弱めにし、徐々に振動を強くしていく
- Step4:なるべくほかのことを考えず快感に集中し、少しずつバイブの振動の当たる位置を変え、より気持ちよく感じられる場所を探す
- Step5:気持ちよく感じられる場所が見つかったら、そのまま刺激と快感に集中する
(3)ディルドでポルチオイキを覚える
中で自然にオーガズムができるようになった方、特に性行為でのピストンの刺激が好きな方におすすめなのがディルドを使ったポルチオオーガズム(奥イキ)の練習です。
~初めてポルチオイキをするためのやり方~
- Step1:指やローターを使って、しっかりと腟内を潤った状態にする
- Step2:自立式ディルドを下敷きなどに張り付け、コンドームをかぶせローションをなじませる
- Step3:ゆっくりと腰を下ろして、挿入する
- Step4:ゆっくり腰を動かし、気持ちいい場所を探る。この時、ディルドを激しく抜き差しするよりも、奥にあたった状態でさらに押し当てるようなイメージで腰を動かすと、奥を刺激しやすい。
- Step5:そのままディルドの先端で気持ちいい強さや気持ちいい場所を探り、快感に集中する。
オーガズムの練習におすすめのアイテム
外イキ練習におすすめのベッド専用コスメ
クリトリスを触るとき乾いた指で触るよりも、潤いのある状態で触ったほうがより快感を得ることができます。愛液で代用することもありますし、ローションを使ってもOK。しかしローションは垂れてしまってベッドで使いにくいという意見もあるようです。
そんな時には垂れにくいテクスチャで、さらにじんわりした温かさで快感をプラスするベッド専用コスメ(デリケートゾーン用美容液)を使用するのもおすすめです。
バイブなどにかぶせるグッズ用コンドーム
オーガズム練習にはやはり指よりもグッズの使用が圧倒的に効果的です。しかしその際に注意したいのが衛生面。デリケートな場所に使うものだからこそ、より清潔な状態に保つ必要があります。
特にバイブやディルドを腟内に挿入する際は、コンドームをかぶせて使用するように注意しましょう。バイブ用コンドームには、使用後のお手入れが楽という大きなメリットもあります。
オーガズムを感じたい場合は、まずは練習から
オーガズムは「いつかそのうち性行為で感じられる」という受け身の状態だと、体験できる確率は低い可能性があります。もし体験したいと考えているのであれば、自分で練習を始めてみるといいでしょう。
自分で気持ちいい場所や強さが分かるとパートナーに的確にリクエストできるようになるだけでなく、性感帯も磨かれます。もしすでに「外イキは経験したことがあるけれど、中イキに興味がある」という方は、中イキの練習方法を試してみください。
沢山の種類のオーガズムを知ることで、パートナーと過ごす時間がより充実したものとなっていくことでしょう。
※本記事の医師監修に関して学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません。