藤東クリニックお悩み相談室~背中ニキビについて~
背中にニキビが沢山出来ます。何が原因でしょうか?跡が残らないようにするためにできることはありますか?
背中はニキビができやすい?
背中は皮脂腺が多く、皮脂の分泌が盛んな部位です。そのため毛穴が詰まりやすく、顔と同様にニキビができやすい部位のひとつとされています。また、汗をかきやすい上、衣類による摩擦や通気性の悪さが拍車をかけることで、ニキビが発生しやすい環境となっています。
さらに、自分の目や手が届きにくいため、ニキビを見逃してしまったり、適切なスキンケアがしづらかったりすることも、背中ニキビが悪化しやすい要因のひとつです。
こうした背景には、過剰な皮脂分泌や毛穴の詰まり、細菌の繁殖といった生理的な要因に加えて、汗をかいたままの状態や不適切な衣類の選択、ストレス、食生活、ホルモンバランスの乱れといった生活習慣の影響も大きく関係しています。
背中ニキビは跡が残りやすい?
背中は顔と比べて皮膚が厚く刺激に強いと思われがちですが、実はニキビが炎症を起こしやすく、痕が残りやすい部位です。赤みや色素沈着、クレーター状の跡になることもあります。特に、無意識のうちに掻いてしまったり、汗を放置することが繰り返されたりすることで悪化しやすくなります。
一方で、水着やウェディングドレス、背中の開いた洋服を着る機会もあるため、見た目の影響も大きく、悩む方が少なくありません。だからこそ、ニキビができにくい環境を整えること、できてしまった場合に早めにケアすることが重要です。
もっと知りたい!背中ニキビについて
背中ニキビができやすくなる原因
(1)過剰な皮脂分泌
背中には皮脂腺が多く、皮脂の分泌が盛んです。過剰な皮脂は毛穴を詰まらせ、ニキビの原因になります。
(2)汗と細菌の繁殖
汗と皮脂が混ざり合い、細菌が繁殖しやすくなります。特に運動後や暑い時期に汗を放置すると、ニキビが悪化しやすくなります。
(3)衣類の摩擦や素材
タイトな服や通気性の悪い化学繊維の服を着ていると、摩擦や蒸れが毛穴を刺激し、ニキビの原因になります。
(4)不適切なスキンケア
洗浄不足や洗いすぎ、洗い残しもニキビの原因になります。また、背中はシャンプーやコンディショナーの洗い残しが落としきれず付着したままになりやすい部位です。シャンプーやコンディショナーの成分が背中に残ると、毛穴を詰まらせることもあります。
(5)ホルモンバランスの乱れ
思春期、月経前後、ストレスなどでホルモンバランスが乱れると皮脂の分泌が増え、ニキビができやすくなります。背中も例外ではありません。
(6)食生活や生活習慣
高脂質・高糖質の食事、乳製品の過剰摂取、睡眠不足、ストレスなども背中ニキビの悪化に影響します。

ニキビを防ぐための、背中のケア方法や習慣改善
(1)適切に洗う
背中は手が届きにくく、洗い残しが起きやすい部位です。背中専用のブラシやスポンジを使って、しっかりと全体を洗うことを心がけましょう。
また、古い角質が蓄積すると毛穴詰まりの原因になり、ニキビを引き起こしやすくなります。そのため、古い角質をやさしく取り除くケアも大切です。自然由来のピーリング成分を含んだ石鹸やボディソープを使うのもおすすめです。

さらに、サリチル酸やベンゾイルペルオキシドなど、ニキビ予防に有効な成分が含まれた薬用ボディソープを取り入れるのもよいでしょう。
洗う際のお湯の温度にも注意が必要です。熱すぎるお湯(40度以上)は皮脂の過剰分泌を招くため、ぬるめの37~39度を目安にしましょう。
(2)適切にスキンケアをする
汗をかいたまま放置すると、背中の毛穴が詰まり、ニキビができやすくなります。運動後や暑い季節は、汗をかいたらすぐに拭き取り、可能であればシャワーを浴びるようにしましょう。
また、洗浄後は顔と同じように「保湿」が大切です。背中の乾燥は、肌が皮脂を過剰に分泌する原因となり、結果的にニキビのリスクを高めます。ベタつかず背中にも塗りやすい、スプレータイプの保湿剤などを活用すると便利です。
(3)衣類と素材の選択
背中は汗をかきやすく、衣類による摩擦や蒸れがニキビの原因になります。通気性が良く、肌に優しい綿や麻などの天然素材を選ぶのがおすすめです。
また、タイトすぎる服やリュックなどが背中に長時間触れると、摩擦や圧迫によって炎症を起こしやすくなります。肌ストレスを軽減するためにも、ゆったりした服装を意識し、時には背中を“休ませる”ことも大切です。
(4)寝具の清潔さ
寝ている間も人は多くの汗をかいています。特に背中はシーツと長時間触れているため、汚れや皮脂がたまりやすく、ニキビができやすい環境に。
シーツや枕カバーは週に1回以上の頻度でこまめに交換しましょう。吸湿性・通気性のある素材(綿、ガーゼなど)を選ぶことで、背中の蒸れを防ぎ、清潔な状態を保ちやすくなります。
(5)食生活の改善
食生活も全身のニキビに大きく関係します。脂っこい食事や糖質の摂りすぎは、皮脂分泌を過剰にし、毛穴詰まりを引き起こす要因に。
ビタミンA・B・C・E、亜鉛など、皮膚のターンオーバーを助ける栄養素を積極的に摂取しましょう。野菜や果物、海藻、ナッツ類などをバランスよく取り入れることがポイントです。水分補給も忘れずに行うことで、体内の老廃物の排出を促し、肌の調子を整えるサポートになります。
(6)ストレス管理
ストレスがたまると、ホルモンバランスが乱れ、皮脂分泌が活発になりやすくなります。その影響は顔だけでなく、背中にも表れ、ニキビを悪化させることも。
質の良い睡眠をとる、適度な運動をする、趣味の時間を確保するなど、自分なりのリフレッシュ方法を見つけて、ストレスをこまめに発散しましょう。
(7)背中用のスキンケア製品
顔と同じように、背中にも専用のスキンケア製品を使うことが、効果的なニキビ対策になります。
たとえば、抗炎症・殺菌成分(サリチル酸・グリチルリチン酸など)を含んだスプレータイプの化粧水やジェルを使うと、手が届きにくい部分にも簡単にケアできます。
さらに、「ノンコメドジェニック(毛穴を詰まらせにくい)」と明記された製品を選ぶことで、背中ニキビの予防により適しています。定期的に使用することで、ニキビができにくい肌環境へと導いてくれます。

背中ニキビの治療と効果的な成分
背中ニキビに効果的な成分
すでにできてしまった背中ニキビには、医薬部外品のスキンケアや有効成分を含むアイテムを使った対策がおすすめです。背中の皮膚は顔に比べてやや厚いため、顔用よりも高濃度な製品が使える場合もあります。そのため、顔用を流用するよりも背中専用ケア製品を選ぶと、より効果が期待できます。
以下は、背中ニキビ対策としてよく使用される代表的な成分です。
サリチル酸
- 毛穴の詰まりを溶かして古い角質を除去し、ニキビを予防
- 適用濃度: 通常0.5%〜2%
グリコール酸
- 角質を柔らかくし、肌のターンオーバーを促進。くすみケアにも
硫黄(イオウ)
- 抗菌・抗炎症作用に優れ、皮脂分泌を抑える働きを持ちます
ティーツリー油(Tea Tree Oil)
- 天然の抗菌成分で、軽度~中程度の炎症性ニキビに効果が期待されます
ナイアシンアミド(ビタミンB3)
- 炎症を和らげ、皮脂分泌をコントロール。肌のバリア機能も整えます
亜鉛
- 炎症を鎮め、肌の修復を促す成分。サプリメントや外用薬としても利用可能
背中ニキビの美容皮膚科での治療
より重度の背中ニキビや、セルフケアでは改善が見られない場合は、美容皮膚科での治療も選択肢のひとつです。状態に応じて、外用薬・内服薬・施術の中から適切な治療を選択すると良いでしょう。
外用薬による背中ニキビ治療
外用薬は、皮膚に直接塗って作用する治療法です。市販品だけでなく、皮膚科で処方される医薬品もあります。医師に相談し、肌の状態やニキビの進行度に合わせて選ぶことが大切です。
【おすすめの方】軽度〜中程度のニキビが繰り返しできる方、スキンケアでの改善が難しい方
- レチノイド(例:アダパレン)
毛穴の詰まりを予防し、皮膚のターンオーバー(新陳代謝)を整える成分
→肌の生まれ変わりを促進するため、毛穴詰まりによるニキビを繰り返しやすい方に◎ - 過酸化ベンゾイル(BPO)
アクネ菌を殺菌しながら、毛穴の詰まりもやわらげてくれるWアプローチ成分
→炎症ニキビができやすい方、殺菌をしっかり行いたい方におすすめ - 外用抗生物質(例:クリンダマイシン)
キビの原因菌を抑え、炎症を鎮める働きがあります。
→赤みや腫れをともなうニキビに悩む方や、スキンケアで改善しきれない場合に。
内服薬による背中ニキビ治療
外用薬だけでは改善が難しい場合、内側からのアプローチとして内服薬が検討されます。
【おすすめの方】広範囲にニキビがある方、炎症がひどく繰り返す方
- 抗生物質(例:ミノサイクリン、ドキシサイクリン)
強い炎症や化膿を抑え、ニキビを沈静化
→赤く腫れたニキビが複数できている方や、急激に悪化した方に有効 - ホルモン療法(例:低用量ピルなど)
女性特有のホルモンバランスの乱れを整えることで、皮脂分泌を安定させます
→生理前後にニキビが増える方や、ホルモンの影響が大きいと感じる女性におすすめ - イソトレチノイン
医師による厳格な管理が必要で、皮脂腺の働きを根本から抑える、強力なニキビ治療薬です→重症で慢性的なニキビに悩む方に。ただし副作用があるため、慎重な判断が必要です。
→重症で慢性的なニキビに悩む方に。ただし副作用があるため、慎重な判断が必要です。
施術・処置での背中ニキビ治療
美容皮膚科などでは、専門的な施術で肌の状態を根本から整えるアプローチもあります。
【おすすめの方】セルフケアや薬だけでは物足りない方、ニキビ跡やざらつきも気になる方
- ケミカルピーリング
サリチル酸やグリコール酸で古い角質を溶かし、新しい肌の再生をサポート
→ざらつきが気になる方や、ニキビができやすい毛穴づまり肌に - 光線療法(LED治療など)
青色光でアクネ菌を抑え、赤色光で炎症やニキビ跡のケアが可能
→薬に頼らず、肌への刺激をおさえながら治療したい方に - コメド圧出(面皰圧出)
専用器具を使って、皮膚科医が毛穴の詰まりを丁寧に取り除く処置
自分で触って悪化させてしまいがちな方、白ニキビや黒ニキビが目立つ方に
必要な治療は人によって異なります。症状の段階や肌質に合わせて、医師と相談しながら最適な方法を選ぶのがポイントです。

美しい背中のためのケアアイテム
(1)古い角質を洗い流すことのできる石鹸
背中は皮脂腺が多く、毛穴の詰まりが起きやすい部位。そのため、毎日のバスタイムでしっかりと泡洗浄することが、背中ニキビ予防の第一歩です。
特に、植物由来成分が配合された固形石鹸は、肌にやさしく古い角質や皮脂をオフできるため、肌のコンディションを整えるのに最適です。背中やワキなど皮脂や汗が気になる部位にも幅広く使えるため、背中だけでなく全身のニキビが気になる方にも。

(2)刺激を抑えたミスト化粧水
背中ニキビができやすい原因の一つに、乾燥や皮脂のバランスの乱れがあります。保湿ケアはニキビ予防において非常に重要です。特に、ミストタイプの美容液は手軽に使用できるため、背中の保湿やニキビ対策にぴったりです。
保存料や人工的な成分を一切含まず、肌に優しい保湿ミストなら、敏感肌やニキビができやすい背中にも使いやすいでしょう。

背中ニキビの原因を把握して、適切なケアをしましょう
背中ニキビは、過剰な皮脂分泌や汗、摩擦などの生活習慣が影響しやすい部位です。適切な洗浄とスキンケア、衣類選びや食生活の改善を意識することが予防の鍵となります。また、ストレス管理や寝具の清潔を保つことも大切です。
重度の背中ニキビや改善が見られない場合は、早期に医師に相談することが重要です。適切な治療を受けることで、跡を残さず快適な肌を保つことができます。
※本記事の医師監修に関して学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません。





