妊娠中期に必要な葉酸とは?食事メニュー3つとサプリメントを紹介

「妊娠してから葉酸の摂取を気にしていたけど、妊娠中期になったらもう気にしなくてもいい?」

「妊娠中期になっても葉酸をずっと飲んでいるけど、摂りすぎていないか心配」

「妊娠中期におすすめの葉酸摂取方法やサプリを知りたい」

葉酸はお腹の中で育つ赤ちゃんの体を作るために必要な栄養素。多くの妊婦さんが赤ちゃんのために葉酸の摂取を心がけています。妊娠初期で赤ちゃんの体の基礎ができあがるため、妊娠中期になると葉酸は必要ないのではないかと考える人もいるのではないでしょうか。

実は妊娠中期以降も葉酸はきちんと摂取するべき栄養素です。この記事では、葉酸を摂取すると良い理由や摂りすぎたときのリスク、妊娠中期におすすめの食事メニューや葉酸サプリを詳しく説明します。

葉酸とは?妊娠中期にも必要な理由も解説

この章では以下の3点について詳しく説明します。

  1. 妊娠中に必要な葉酸の量
  2. 葉酸を妊娠中期でも摂取すべき理由
  3. 妊娠中期に葉酸を摂りすぎた場合のリスク

葉酸はビタミンB群の1つで、造血のビタミンと呼ばれています。妊娠初期は赤ちゃんの神経管閉鎖障害を防ぐために葉酸を摂取することが大事でしたが、妊娠中期は母体の貧血を防ぐために葉酸の摂取が必要です。

1. 妊娠中に必要な葉酸の量

一般女性の葉酸摂取推奨量は240㎍です。妊娠すると胎児にも栄養を与える必要があるため、厚生労働省は妊婦の付加量を設定しています。

妊婦に必要な付加量(1日分)
妊娠初期 400㎍
妊娠中期 240㎍
妊娠後期 240㎍

妊娠中期は妊娠初期に比べて追加で摂取する葉酸の量は少なくなりますが、一般の推奨量240㎍にプラスして240㎍の葉酸が必要です。

食事で葉酸を摂取すると50%しか吸収できないため、合計480㎍の葉酸を摂るのは難しいと考えられています。厚生労働省では食事だけでは摂取しきれない葉酸をサプリメントで摂取することを推奨しています。

参考:厚生労働省『葉酸の食事摂取基準(μg/日)』

2. 葉酸を妊娠中期でも摂取すべき理由

葉酸は赤血球の生産やDNA合成をサポートする栄養素です。妊婦は胎児にも赤血球を送るため、通常よりも多くの赤血球を作らなければなりません。

特に妊娠中期は貧血になりやすいため、葉酸と合わせて鉄分やビタミンB12も一緒に摂取する必要があります。

3. 妊娠中期に葉酸を摂りすぎた場合のリスク

葉酸は体内で貯めておくことができず、余分な量は尿として体外に排出されてしまいます。しかしサプリメントで吸収効率の良い葉酸を摂取すると、必要以上に体内に取り込まれてしまう可能性が高いです。

葉酸を過剰に摂取することで、ビタミンB12不足による貧血を見逃してしまうリスクがあります。厚生労働省では葉酸の摂取上限量を1日に1,000㎍までと設定しているため、サプリメントを飲む場合は、1日の服用量を守ることが重要です。

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妊娠中期に摂りたい葉酸を多く含む食べ物

毎日食べやすい葉酸が多く含まれている食べ物を紹介します。

食品名 100gあたりの成分量
ブロッコリー(焼き) 450㎍
えだまめ(茹で) 260㎍
モロヘイヤ(生) 250㎍
アスパラガス(油いため) 220㎍
ほうれん草(生) 210㎍

食べ物をどのように調理するかでも葉酸の含有量が変わります。例えば、焼いたブロッコリーには450㎍の葉酸が含まれていますが、油いためでは340㎍です。

葉酸は水に溶けやすく熱に弱い性質があるため、サラダのように生で食べるか短時間で調理するのがおすすめです。茹でる場合は煮汁を捨てずに食べられるスープが向いています。

参考:文部科学省『食品成分データベース』

妊娠中期に摂りたい葉酸を多く含む食事メニュー

妊娠中期に適した葉酸豊富な食事メニューを紹介します。

  1. ほうれん草のクリーム煮
  2. 春野菜のグリル
  3. アボカドのオープンサンド

調理が難しくないメニューのため、お腹の張りが気になる方でも長時間立って料理する必要がありません。ぜひ挑戦してみてください。

1. ほうれん草のクリーム煮

ほうれん草や玉ねぎ、鶏肉などお好みの具材を食べやすくカットし、クリームで煮た料理です。クリームの量を増やせばスープになり、パスタに和えればクリームパスタになります。鮭やホタテなどの魚介類も、クリームによく合います。

ほうれん草は葉酸だけでなく鉄分も豊富に含まれているため、妊娠中期に積極的に食べたい野菜です。水に溶けやすい葉酸の性質を利用してスープも一緒に美味しく食べられるメニューがおすすめです。

2. 春野菜のグリル

春先が旬のブロッコリーやアスパラガス、菜花などの野菜を適当な大きさに切ってオリーブオイルをかけてオーブンで焼くだけです。厚めにスライスしたベーコンや鶏肉などを加えるとメインのおかずにもなります。

ブロッコリー・アスパラガス・菜花は葉酸の含有量が多い野菜です。加えて、ブロッコリーとアスパラガスに多く含まれているビタミンAは免疫力の低下を防ぎ、風邪などの感染症から守ってくれます。

菜花はビタミンCの含有量がトップクラスです。葉酸の働きを助けてくれる効果があります。

3. アボカドのオープンサンド

つぶしたアボカドにレモン汁を混ぜ、トーストした食パンの上に乗せるだけのオープンサンドです。食パンをライ麦パンやフランスパンに変えたり、半熟卵とアボカドを混ぜて乗せたりすると、様々な味や食感を楽しめます。

アボカドには葉酸以外にも約20種類のビタミンやミネラルが含まれており、トップクラスの栄養価の高さを誇る果実です。レモンをかけてビタミンCを一緒に摂れば葉酸の働きを維持しやすくなります。

妊娠中期の足りない葉酸を補うサプリの選び方7つのポイント

葉酸サプリを選ぶ際に注目したいポイントは7つあります。

  1. 葉酸の配合量
  2. 配合されている葉酸の種類
  3. 葉酸以外の栄養素
  4. 添加物の有無
  5. GMPマーク・安心安全マークの取得有無
  6. 飲みやすさ
  7. 価格

重視したいポイントを決めて葉酸サプリを選びましょう。

1. 葉酸の配合量

厚生労働省が設定した妊婦に必要な付加量をカバーできる葉酸の量が配合されているか確認しましょう。配合量が少なすぎるとサプリの効果を得られづらくなります。

妊娠中期は食事で240㎍、サプリメントでも240㎍の葉酸を摂取することが推奨されているので、240㎍以上の葉酸を配合しているサプリが必要です。

2. 配合されている葉酸の種類

葉酸にはモノグルタミン酸とポリグルタミン酸の2種類があります。モノグルタミン酸は直接体内に吸収できるため吸収効率が高いですが、ポリグルタミン酸は吸収効率が50%しかありません。

サプリに配合されている葉酸の型は、商品ページなどで確認できます。

3. 葉酸以外の栄養素

妊娠中期に特に摂取したい栄養素は、葉酸・鉄分・ビタミンB12・カルシウムなどです。1種類のサプリで妊娠中に必要な栄養素を取り入れられるようにすると、いくつものサプリを飲用する必要がなくなります。

サプリによっては美容成分などが含まれているものもあるので、自分に必要な栄養素が入っているものを選ぶと安心です。

4. 添加物の有無

食品添加物は人がずっと食べ続けても害のないように作られています。日頃の食事にも含まれているため、添加物を使ったサプリが有害というわけではありません。しかし、添加物を使っていないサプリの方が安心だという人が多くいるため、気になる方は無添加のサプリを選ぶと良いでしょう。

5. GMPマーク・安心安全マークの取得有無

GMPマークは、原材料の受け入れから製造、出荷までのすべての過程で安全に作られ、一定の品質を保っていると認められた工場で作られた健康食品につけられています。

安心安全マークは日本サプリメント評議会の審査をクリアした製品に付与されるマークです。2004年からは放射性物質の検査が実施された製品に「安心安全マークプラス」が付与されます。

マークがついていることで安全性や品質に一定の基準を満たしているとわかるので安心して購入できるでしょう。

6. 飲みやすさ

妊娠中期にはつわりのぶり返しが起こる可能性もあります。つわりになると、においに敏感になったり吐き気を催したりします。サイズが小さめのサプリや、においを抑えたサプリもあるので、飲みやすさも考慮しましょう。

7. 費用

葉酸サプリの摂取は授乳期まで続くため、高額すぎる葉酸サプリでは続けられなくなるかもしれません。品質などのポイントも考慮しつつ予算を決めて選ぶことが大切です。6か月のお得なプランが用意されている商品もあるので、気に入ったサプリがあれば活用すると出費を抑えられます。

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妊娠中期には葉酸を意識的に摂取しよう

葉酸は妊娠中期になっても十分に摂取すべき栄養素です。妊娠中期は葉酸やビタミンB12、鉄分の不足が原因で貧血になりやすいため、葉酸だけを重点的に摂ろうと意識するのではなくどの栄養素も推奨量を摂る必要があります。

食事だけでは必要な量を摂りづらいため、バランスの良い食事を意識し、足りない分はサプリで補うことを心がけましょう。

 

記事監修

藤東 淳也
藤東クリニック院長・医療法人双藤会 理事長日本産科婦人科学会専門医 / 医学博士 / 細胞診専門医 / バイオインフォマティクス認定技術者 / 日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医 / 日本内視鏡外科学会技術認定医 / 婦人科腫瘍専門医 / 母体保護法指定医 / 新生児蘇生講習会専門コース修了