【分類別】葉酸を多く含む食べ物ランキング55選!おすすめの食べ方と注意点も紹介

「葉酸が多く含まれている食べ物って何だろう?」

「毎日必要な量を摂るためには、どうすればいい?」

「葉酸を摂るときの注意点は?」

この記事では、そんな悩みにお答えしていきます。

葉酸の働きは、血液づくりや、体の発育を助けることです。葉酸が不足すると、貧血や胎児の発育に悪影響を及ぼすリスクが高まります。

しかし、そんな大切な栄養素である葉酸を、毎日安定して摂取するには、どうしたら良いのか悩みますよね。そこで、この記事では、以下の内容を紹介・解説していきます。

  • 葉酸の1日あたりの推奨摂取量
  • 葉酸を多く含む食べ物
  • 葉酸と一緒に摂りたい食べ物とおすすめの食べ方
  • 葉酸を摂る際の注意点

特に妊活中・妊娠前後の女性や、貧血に悩んでいる方に、読んでもらいたい内容になっています。

ぜひこの記事を参考に、食べ物とサプリの両方から、葉酸を上手に摂って、健康な生活を送ってください。

葉酸は造血や発育に必須のビタミン| 特に女性に重要

葉酸は、すべての人にとって大切な栄養素です。

主に以下の役目を担っています。

  • 血液をつくる
  • 細胞の再生・生産を助ける
  • 胎児の正常な発育を補助する
  • 動脈硬化のリスクを下げる

通常の食生活なら、不足することはほとんどありません。

しかし、女性は葉酸が不足しがちです。

月経や妊娠前後において、造血や胎児の発育のために、大量の葉酸が必要になるからです。また妊活中・妊娠初期において、葉酸は胎児の神経管閉鎖障害(※)を予防する、大切な役割があります。

妊活中・妊娠初期の女性は、母子の健康のために食事とサプリの両方から葉酸を摂りましょう!

※神経管閉鎖障害:妊娠初期に起こる、胎児の先天異常のひとつ

出典:「令和元年国民健康・栄養調査報告(第1部 栄養素等摂取状況調査の結果)」(厚生労働省)(令和5年11月25日参照)

葉酸の1日あたりの推奨摂取量は240μg【妊活中は640μg】

葉酸は体から出ていきやすい水溶性ビタミンなので、毎日摂取が必要です。

ここでは「葉酸の食事摂取基準」と「妊活中・妊娠前後の女性に推奨される葉酸摂取量」を、表で説明します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.葉酸の食事摂取基準(μg/日)

下記の表は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」から、葉酸の項目を抜粋し、年代別にまとめたものです。

年齢 推定平均必要量 推奨量
15〜17歳 男性:220

女性:200

240

(性差なし)

18〜29歳 200

(性差なし)

30〜64歳
65歳以上

推定平均必要量とは、「この量の栄養素・エネルギーを摂取すると、日本人の50%が必要量を満たす」と推定される、1日の摂取量です。つまり、残り50%の方にとっては、不足である可能性があります。

推奨量とは、「この量の栄養素・エネルギーを摂取すると、日本人のほとんど(97~98%)が必要量を満たす」と推定される、1日の摂取量です。

不足の可能性を減らすために、推奨量の摂取を目指しましょう。

2.妊活中・妊娠前後の女性に推奨される葉酸摂取量(μg/日)

女性は妊活中や妊娠前後において、通常時よりも、さらに多くの葉酸が必要です。

下記の表は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」から、葉酸の項目を抜粋し、妊娠前後の段階別にまとめたものです。

段階 推定平均必要量
(μg)
推奨量(μg) 期待できる効果
妊活中・妊娠初期 600 640 胎児の正常な発育を補助
妊娠中期・妊娠後期 400 480 胎児に栄養を送るため、血液が大量に必要
出産後・授乳婦 280 340 母乳生成に血液が大量に必要

表の通り、妊娠前後においては、胎児の発育や母子の貧血を防ぐために、通常時より多くの葉酸が必要です。

特に妊活中・妊娠初期にあたる女性は、通常の食事に加え、葉酸をサプリで400µg/日追加して摂取することを、厚生労働省より推奨されています。

胎児の神経管閉鎖障害の予防のために重要だからです。

神経管閉鎖障害とは、妊娠初期に起こる、胎児の先天異常のひとつです。脳や脊髄の元となる、神経管がうまくつくられないことが原因で起こります。

しかし妊娠を知るのは、神経管の形成に重要な時期よりも、遅いことが多いです。また、食事だけで、640μgの葉酸を摂取するのは大変です。

胎児の先天異常を予防するためにも、妊娠の可能性がある時期から、サプリによる葉酸摂取をとりいれましょう。

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【分類別】葉酸含有量の多い食べ物ランキング55選

ここでは、葉酸を多く含む食べ物55種を、以下の7つの分類に分けて紹介します。

「手に入れやすく食事にも取り入れやすいこと」を基準に、文部科学省の「食品データベース」からピックアップしました。

  • 野菜類
  • 果実類
  • きのこ類
  • 肉類・魚介類・卵類
  • 穀類・豆類
  • 藻類・種実類
  • し好飲料類・菓子類

可食部100gあたりの含有量を、加工状態・種類等もあわせて紹介します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.野菜類|1位は「焼きブロッコリー」

野菜類は、葉酸と一緒に摂りたいビタミンCが豊富なことが魅力です。

ランキングは、以下の表にまとめました。

食品名 含有量(加工状態・種類等)
ブロッコリー 450(焼き)

340(油炒め)

220(なま)

なばな 340(なま)

190(ゆで)

えだまめ 320(なま)

310(冷凍)

260(ゆで)

からしな 310(なま)

210(塩漬け)

モロヘイヤ 250(なま)
めキャベツ 240(なま)

220(ゆで)

アスパラガス 220(油炒め)

190(なま)

180(ゆで)

あさつき 210(なま)

200(ゆで)

ほうれんそう 210(なま)

150(冷凍→油炒め)

140(なま→油炒め)

だいこん 210(切干し)

140(なま・葉)

しゅんぎく 190(なま)

表の通り、葉酸は色の濃い葉物野菜に、特に多く含まれています。焼きブロッコリーの葉酸含有量は野菜類の中でも非常に多く含まれています。

生食可能な野菜であれば、サラダから葉酸を摂取するのがおすすめです。

葉酸は水に溶けやすいビタミンであるため、加熱が必要ならばグリルや油炒めで火を通すようにしましょう。

2.果実類|1位は「ドライマンゴー」

果実類は、葉酸と一緒に摂りたいビタミンCが豊富です。

デザートや間食に楽しくとりいれましょう。

ランキングは、以下の表にまとめました。

食品名 含有量(加工状態・種類等)
マンゴー 260(ドライ)

84(なま)

なつめ 140(乾燥)
ライチー 100(なま)
クコの実 99(乾燥)
いちご 90(なま)
アボカド 83(なま)

表の通り、果実類における葉酸は、なまよりドライフルーツの方が多くなります。特にドライマンゴーは葉酸が摂取しやすい果物です。間食として取り入れやすいですが、果糖が多いので、過剰摂取にご注意ください。

また、なつめとナツメヤシ(デーツ)はよく間違えられるのでご注意ください。

3.きのこ類|1位は「干ししいたけ」

きのこ類は、食物繊維やミネラルが豊富です。

特に干したものは、うまみだけでなく、ビタミンDやビタミンB群等の栄養素が何倍にも増えます。

ランキングは、以下の表にまとめました。

食品名 含有量(加工状態・種類等)
しいたけ 270(乾燥)

75(なま)

51(油炒め)

まいたけ 220(乾燥)

57(油炒め)

53(なま)

ひらたけ 92(なま)

71(ゆで)

きくらげ 87(乾燥)
えのきたけ 75(なま)

47(油炒め)

39(味付け瓶詰)

なめこ 67(ゆで)

60(なま)

エリンギ 65(なま)

53(焼き)

36(油炒め)

きのこ類における葉酸は、なまより干したものの方が、多くなります。

戻し汁のだしも使って、スープにするのがおすすめです。

4.肉類・魚介類・卵類|1位は「鶏レバー」

肉類・魚介類・卵類は、葉酸と一緒に摂りたい亜鉛やビタミンB群が豊富です。

ランキングは、以下の表にまとめました。

食品名 含有量(加工状態・種類等)
レバー 1300(なま・鶏)

1000(なま・牛)

810(なま・豚)

うに 360(なま)

98(粒うに)

87(ねりうに)

さくらえび 230(素干し)

94(なま)

すじこ 160(なま)
卵黄 150(なま)

140(ゆで)

かずのこ 120(なま)
いくら 100(なま)
うずら卵 91(なま)
ほたてがい 87(なま)

83(水煮)

鶏卵 58(目玉焼き)

49(なま)

48(いり/ゆで)

表の通り、肉類・魚介類・卵類における葉酸は、内臓や卵に多く含まれています。

鶏卵は、Lサイズで60gが目安です。サイズによらず、卵黄の重さはほぼ同じで、20gが目安になります。

注意点としては、レバーは過剰摂取しないよう注意しましょう。

レバーが豊富に含むビタミンAは、過剰摂取すると、胎児の奇形発生リスクが高まります。妊活中・妊娠前後の方は、過剰に摂取しないよう気をつけてください。

5.穀類・豆類|1位は「大豆胚芽」

穀類・豆類は、発芽・成長エネルギーの貯蔵庫であるため、ビタミンをはじめ、様々な栄養がバランスよく含まれています。特にキヌアは、葉酸の働きを助けるビタミンB群や亜鉛が豊富です。

ランキングは、以下の表にまとめました。

食品名 含有量(加工状態・種類等)
大豆胚芽 460
緑豆 460(乾燥)

80(ゆで)

小麦胚芽 390
ひよこまめ 350(乾燥)

110(ゆで)

100(フライ)

黒豆

(黒大豆)

350(乾燥)

280(いり)

43(ゆで)

大豆

(黄大豆)

260(乾燥/いり)

250(きな粉)

青豆

(青大豆)

260(乾燥)

250(いり/きな粉)

そらまめ 260(乾燥)

120(フライビーンズ)

キヌア 190(玄殻=殻付き)
アマランサス 130(玄殻)

穀類・豆類における葉酸含有量は、乾燥状態や殻付きの方が、多いです。

キヌアやアマランサスは、ご飯と一緒に炊くと、毎日の食事に手軽にとりいれられます。きな粉や粉末の胚芽は、牛乳やヨーグルトに混ぜると、おいしく食べられます。

6.藻類・種実類|1位は「焼きのり」

藻類・種実類は、葉酸と一緒に摂りたい亜鉛が豊富です。

トッピングとして毎日の食事にとりいれましょう。

ランキングは、以下の表にまとめました。

食品名 含有量(加工状態・種類等)
焼きのり 1900
味付けのり 1600
ひまわりの種 280(フライ)
けしの実 180(乾燥)
ごま 150(いり)

99(ねり)

93(乾燥)

のりは葉酸含有量が非常に高いですが、1枚あたりの重さが3gほどしかありません。他の食べ物も同様に一度に摂取できる量は少ないですが、気軽にとりいれられる点が魅力です。

ふりかけや、スープ・サラダのトッピングとして利用しましょう。

7.し好飲料類・菓子類|1位は「せん茶」

し好飲料類・菓子類は、習慣的にとりいれやすい点が魅力です。

ただし、カフェインを含むものも多いため、摂取量には注意が必要です。(※)

ランキングは、以下の表にまとめました。

食品名 含有量(加工状態・種類等)
緑茶 1300(せん茶)

1200(抹茶)

1000(玉露)

青汁ケール 820
番茶 670
ほうじ茶 370
紅茶 210
ずんだあん 140

し好飲料類・菓子類における葉酸は、日本茶に特に多く含まれます。

間食の候補に迷ったときは、「ずんだあん」を使った和菓子がおすすめです。葉酸が豊富な、えだまめからつくられています。

※玉露は、カフェインを多く含みます。カフェインは、胎児の発育を阻害するリスクがあるため、妊活中・妊娠前後の方は、摂取量に注意しましょう。

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葉酸の働きに欠かせない3つの栄養素|亜鉛・ビタミンB12・ビタミンC

葉酸が体内で働くためには、他の栄養素が必要です。

特に欠かせない3つの栄養素と、それらを豊富に含む食べ物を、以下の表にまとめました。

栄養素 働き 豊富な食べ物
亜鉛 食事から摂取した葉酸の、吸収を助ける 牡蠣・牛肉
ビタミンB12 葉酸と一緒に血液をつくる しじみ・あさり等の貝類
ビタミンC 抗酸化作用により、葉酸の活性を維持する アセロラ・カラーピーマン

亜鉛は、食事から摂取した葉酸の、吸収に必要です。多く含まれる牡蠣や牛肉は、鍋料理に適しています。

ビタミンB12は、葉酸と一緒に血液をつくる働きがあります。しじみやあさり等の、貝類に多く含まれるため、味噌汁の具に良いでしょう。

ビタミンCは、抗酸化作用により、葉酸の活性を維持します。アセロラやカラーピーマンが、豊富です。

非加熱であれば、葉酸もビタミンCも壊すことなく摂取できます。

より効率的に葉酸を体内利用するために、葉酸以外の栄養素にも注目して、食品の組み合わせを意識してみましょう。

食べ物やサプリから葉酸を摂取する際の注意点

ここでは、葉酸を摂取する際の注意点について説明します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.葉酸は水に溶けやすく熱に弱い

葉酸を効率的に摂取するためには、「ゆでる」調理法は、できるだけ避けましょう。

葉酸には、水に溶けやすく熱に弱いという性質があるからです。

ゆで汁に溶け出た葉酸を捨ててしまったり、加熱のしすぎで壊れたりしては、摂取量が減ってしまいます。

以下の表に、葉酸を摂取する際におすすめの食べ方・調理法と、そのポイントをまとめました。

表7

おすすめの食べ方・調理法 ポイント
  • そのまま食べる・飲む
  • サラダにする
  • スムージーにする
  • トッピングする
非加熱のため、葉酸が壊れない
  • 鍋料理にする
  • スープにする
煮汁に溶け出た葉酸も摂取できる
  • 焼く
  • 炒める
  • 電子レンジで加熱する
水を使わないで加熱するため、葉酸が水に溶け出ない

非加熱なら、葉酸が壊れません。

加熱する場合も、葉酸が溶け出た煮汁ごと摂取したり、葉酸が溶け出ないように調理することで、摂取効率を上げられます。

食材に合わせた食べ方・調理法で、食事からも効率的に、葉酸を摂取しましょう。

2.葉酸や他の栄養素の過剰摂取に注意する

葉酸摂取における、葉酸および他の栄養素の過剰摂取には、注意が必要です。

葉酸と他の栄養素をそれぞれ過剰摂取した場合の注意点について詳しく解説します。

2-1.葉酸の過剰摂取

葉酸を食事から過剰摂取することによる、健康障害の報告は存在しません。

しかし、サプリによる葉酸の過剰摂取によって、以下のリスクが高まります。

  • 亜鉛の吸収を阻害する
  • ビタミンB12不足による、神経障害の発見が遅れる

葉酸以外の栄養素の吸収を阻害する場合や病気の早期発見を妨げる場合があるため注意が必要です。

「胎児の発育のために重要だから」という理由で葉酸サプリを過剰摂取するのは控えましょう。

サプリ摂取においては、摂取量をお守りください。

出典:「日本人の食事摂取基準(2020年版)(水溶性ビタミン P.234)」(厚生労働省)(令和5年11月25日参照)

2-2.他の栄養素の過剰摂取|ビタミンA・カフェイン

葉酸が豊富な食材を摂取した結果、他の栄養素を過剰摂取してしまう可能性があります。

特に気をつけるべき栄養素は「ビタミンA」と「カフェイン」です。

それぞれ、気をつけるべき食品と共に解説します。

【ビタミンA】

レバーはビタミンAも豊富なため、過剰摂取すると胎児の奇形発生リスクが高まります。

【カフェイン】

カフェインは、胎児の発育を阻害するリスクがあります。玉露はカフェインを多く含むため、摂取量に注意しましょう。

妊活中・妊娠前後の方は、葉酸を摂る際に、ビタミンAやカフェインの摂取量にも、注意が必要です。

葉酸を効率よく摂取するには葉酸サプリの適正な摂取がおすすめです。ビタミンAやカフェインの過剰摂取の心配や食品の調理方法に悩むこともなくなるのでぜひ、生活に取り入れてみてください。

食べ物とサプリの両方から葉酸を上手に摂って健康な生活を送ろう!

葉酸は、効率的に摂取することで、貧血や動脈硬化のリスクを下げられます。

特に妊活中・妊娠前後の女性にとっては、胎児の正常な発育にかかわる重要な栄養素です。

厚生労働省では、通常の食事に加えて、サプリからも葉酸を摂取することを推奨しています。

しかし、サプリから葉酸を十分に摂取しているからといって食事からの摂取を怠ると、他の栄養素の摂取不足につながる可能性があります。

必ず食事とサプリの両方から、バランスよく葉酸を摂取するのが大切です。

この記事を参考に、葉酸を食事とサプリの両方から上手に摂取して、健康な生活を送ってください。

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【参考元】

令和元年国民健康・栄養調査報告(第1部 栄養素等摂取状況調査の結果)」(厚生労働省)(令和5年11月25日参照)
食品データベース(食品成分ランキング:葉酸)」(文部科学省)(令和5年11月25日参照)
日本人の食事摂取基準(2020年版)(水溶性ビタミン)」(厚生労働省)(令和5年11月25日参照)

記事監修

藤東 淳也
藤東クリニック院長・医療法人双藤会 理事長日本産科婦人科学会専門医 / 医学博士 / 細胞診専門医 / バイオインフォマティクス認定技術者 / 日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医 / 日本内視鏡外科学会技術認定医 / 婦人科腫瘍専門医 / 母体保護法指定医 / 新生児蘇生講習会専門コース修了