妊娠初期検査

妊娠初期検査の意義

妊娠初期検査

血液検査で、妊婦さん自身の病気や隠れている心配な体質がわかることがあります。その病気や体質がわかれば、薬などで事前に治療したり、いざというときのトラブルに対処することも可能です。赤ちゃんに感染する病気なら、感染を防ぐために、さまざまな予防や治療を行うこともできます。


近年わが国では、出産年齢の上昇などにより、健康管理がより重要となるいわゆるハイリスク妊娠が増加傾向にあります。母体や胎児の健康確保を図るうえで、妊婦に対する保健指導と健康診査(妊婦健康診査:妊婦健診)の重要性、必要性が一層高まっています。

このような現状をふまえ、厚生労働省は妊娠初期に行う標準的な検査項目を例示しており、当院では以下の項目の検査を行っています。

■血液検査
◯血液型(ABO血液型・Rh血液型、不規則抗体)  ◯血算  ◯血糖
◯B型肝炎ウイルス抗原  ◯C型肝炎ウイルス抗原
◯HVI検査  ◯梅毒血清反応  ◯風疹ウイルス抗体  ◯HTLV-1  ◯トキソプラズマ

■子宮がん検診(細胞診)

血液型(ABO血液型・Rh血液型,不規則抗体)

ABO血液型には、A型、B型、O型、AB型が、Rh血液型には、Rh(+)とRh(-)が、そして不規則抗体には多くの種類があります。これらを妊娠初期に調べておく理由は、

  1. 妊娠中や分娩中は、緊急輸血が必要となる事態が発生することもあります。比較的まれな血液型ではすぐに同じ型の血液が入手できるとは限りません。緊急時にすみやかに輸血が行えるようにするために、血液型がわかっていることが大切です。
  2. 血液型がRh(-)の場合や、不規則抗体をもち合わせている場合、血液中の抗体が胎盤を通過し、胎児の赤血球を壊してしまうことがあります。このような血液型がないか初期に確認することも重要です。

血 算

血液中の白血球数・赤血球数・ヘモグロビン(血色素)濃度・ヘマトクリット(赤血球容積率)値・血小板数などを調べます。貧血のチェックが主体です。

妊娠経過中には赤血球の材料となる鉄分が不足するため、貧血に傾きがちです。妊娠初期から貧血を呈している場合は、鉄剤などの内服が勧められます。

血 糖

妊娠糖尿病は妊娠中に起こりやすい病気の1つです。そのスクリーニングのため、妊娠初期に随時採血により血糖値を調べます。血糖値が高い場合には、精密検査を行い妊娠糖尿病かどうか調べます。

B型肝炎ウイルス抗原

妊婦さんがB型肝炎ウイルスをもっているかを調べる検査です。分娩時に児に感染する可能性があります。感染がわかっていれば、分娩時の母子感染を回避する手段が講じられます。

C型肝炎ウイルス抗体

妊婦さんがC型肝炎ウイルスをもっているかを調べる検査です。C型肝炎ウイルスも分娩時に母子感染する可能性があります。

HIV検査

妊婦さんがHIV(ヒト免疫不全ウイルス:エイズの原因ウイルス)をもっているかを調べる検査です。産道感染や母乳感染により母子感染を起こします。妊娠中からの治療によりエイズ発症を防ぐだけでなく、母子感染も防ぐことができます。

梅毒血清反応

妊婦さんが梅毒の病原体をもっているかどうかを調べる検査です。自覚症状がなくても、陽性であれば梅毒にかかった可能性があります。病原体は胎盤を通過して胎児に感染しますので、胎盤完成(妊娠16週頃)以前に抗生物質による治療を行います。

風疹ウイルス抗体

風疹(三日はしか)ウイルスに対して免疫のない妊婦さんが妊娠初期に感染すると、胎児にも感染し「先天性風疹症候群(CRS)」になる心配があります。妊娠前に風疹にかかったり予防接種を受けて、抗体ができていればほとんど心配はありません。しかし、予防接種では抗体ができにくい人もいますし。また抗体も時間がたつと少なくなります。

子宮頸がん検診(細胞診)

子宮頸部の細胞を綿棒などでこすりとり、がんの疑いのある細胞がないかチェックします。疑いのある細胞が認められた場合には、精密検査に進みます。子宮頸がんと診断されても、多くの場合治療により妊娠を継続することができますが、初期のがんでは自覚症状がないことがほとんどです。

妊娠初期検査

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出産の基本方針は自然分娩です。 経験豊かなスタッフによる、安心、快適なマタニティライフを提供します。

妊娠初期検査

血液検査で、妊婦さん自身の病気や隠れている心配な体質がわかることがあります。その病気や体質がわかれば、薬などで事前に治療したり、いざというときのトラブルに対処することも可能です。

妊娠中の歯科治療

妊娠期は、むし歯をはじめ口腔内にトラブルを起こしやすい時期です。歯周病菌・菌産生の炎症物質は、早産・低体重児出産の危険リスクとなり、むし歯菌は母子感染により生まれてくるお子さんのむし歯罹患リスクを高めることとなります。

無痛分娩

当院では妊婦さんの痛みや不安をとりのぞくため、安全な硬膜外麻酔法による無痛分娩を行っています。 胎内の赤ちゃんに影響がなく、分娩時間が短縮でき、現在の無痛分娩では一番安全で楽なお産です。

クアトロテスト

母体血清マーカー検査は、胎児異常の早期診断を目的に、妊娠前半期に行われる出生前検査の1つです。

妊娠中のトラブル

妊娠中に起こりうるトラブルについて、詳しく解説します。