円錐切除

早期発見すれば子宮頸部の一部を切除するだけで 済みます

円錐切除前がん病変(がんの一歩手前)や初期のがんで見つかったら、子宮の入り口(子宮頸部)の一部を切除するだけで、子宮のほとんどを残すことができ、妊娠・出産も可能です。
進行すると子宮 やその周辺の臓器を取ることになります。化学療法(抗がん剤) や放射線療法も行われることがあります。

LEEP(円錐切除)

リープ装置を使って手術をします。

リープとは高周波により病巣を切除する装置です。
この方法の特徴は手術による出血がほとんどないことです。
また簡単な麻酔で痛みを感じることなく、安全に切除できるので、外来の手術に適しています。

円錐切除の対象となる病気

  • 子宮頸部異形成(CIN2〜3)
  • 子宮頸部高度上皮内病変(CIN3)高度異形成〜上皮内がん
  • 子宮頸がん
  • 子宮頸部悪性腺腫疑い
  • その他

手術の必要性と予想される治療成績

円錐切除術の第一の目的は、子宮頸部にできた病変がどの程度進んだ状態にあるのかを評価するための検査です。

①外来の検査結果が異形成や上皮内がんまでの方であればすでに浸潤がんになっているところはないのか
②微小浸潤がんが疑われている方であればもっと進んだがんではないか

を確認するための方法であるとお考えください。

円錐切除術の診断が上皮内がんまでであれば、行われた円錐切除術で治療を兼ねることが可能です。また、今後妊娠を希望する方では、微小浸潤がんでもこのまま経過をみることがあります。最終診断が上皮内がんの場合、円錐切除術の再発率は5%といわれています。

手術以外の治療法

外来の検査結果が異形成・上皮内がんの場合は、レーザーや高周波メスによる蒸散も選択肢に含まれます。
組織を蒸散する方法の利点は

①外来手術であること
②子宮頸部の組織の欠損が小さいため妊娠に与える影響が小さい
③出血・再出血が少ない

などがあげられますが、病理検査を行って病変の診断が行えないため、浸潤がんの可能性のある方や今後妊娠を予定していない方にはお勧めできません。蒸散後の上皮内がんの再発率は7〜8%といわれています。

上記のとおり円錐切除術の第一の目的は検査であり、今後の妊娠を希望されない方、病変部のすべてが観察できない方、病変が広い方、細胞診などで浸潤がんが疑われている方などは、正しい診断をつけるためにも円錐切除術を選択するほうが安全と考えています。

手術の具体的な方法

図のように高周波メスを通電して止血しながら子宮頸部を円錐形に切り取る手術です。
お腹を切開する開腹手術ではなく、腟から操作します。手術時間は一般的には5〜10分程度で、1日入院での日帰り手術を予定しています。麻酔は全身(静脈)麻酔と局所麻酔を行います。術後は止血目的にガーゼを腟内に詰めて終了します。入浴(シャワーは可)、性交の再開時期は傷の治り具合で異なりますので、外来でお話しします。病理診断結果は約2週間後に出ますので、外来でその結果と今後の方針をお話します。

円錐切除

起こりうる合併症・手術による身体機能の喪失とその対策

  • 出血:一般にこの手術では出血量が少量ですむことが多いのですが、妊娠中の方や浸潤がんが疑われている方では出血量が多くなることがあります。どうしても出血が止まらない場合は、輸血や再手術が必要になることがあります。
  • 再出血:退院後に再度出血したり、出血量が増加することがあります。これらは術後1〜2週間以内に起こることが多く、少量であれば自然に止まります。完全に出血が止まるまでには1か月以上かかることもある、とお考えください。出血が月経の一番多いときよりも多い場合は、電話してご相談ください。
  • 頸管狭窄:手術の傷が治る際に子宮の出口が狭くなることがあります。分娩後で月経が再開していない方や閉経後などに起こりやすいのですが、月経時には経血が外に流れにくくなることから、子宮の中にたまると下腹痛(月経困難症)の原因となり、出口を開く処置が必要になることがあります。また、不妊症の原因になることもあります。狭窄を予防するためにホルモン剤を服用していただくことがあります。
  • 不妊・流早産:不妊や妊娠時に流早産となる可能性が高くなることがあります。不妊・妊娠時には本手術を受けたことを担当医に確実にお伝えください。治療方針に影響する場合があります。

●状況に応じた手術内容変更の可能性
  ほとんどありません。

●輸血の可能性
  出血が多い場合に輸血をする可能性はありますが、可能性は非常に低いです。

藤東クリニックでの円錐切除手術件数

【All About 子宮の病気】

  • 子宮腟部びらんの症状・原因・治療法
    婦人科で診察を受けると、「びらんがあります」といわれたことがある女性が多いと思います。さてよく聞く「びらん」って何でしょう。子宮腟部びらんは病気ではありません。基本的に治療の必要はなく、心配しなくて大丈夫です。子宮腟部びらんの症状、原因、治療が必要な場合の治療法について解説します。

  • 要精密検査? もし子宮がん検診で異常を指摘されたら
    子宮がん検診を受けることで、がんになる前の前癌病変や、がんの早期発見が可能です。早期に発見できれば、子宮を摘出することなく治療することもできます。一報で発見が遅れると、大切な子宮を失うばかりか、命を落とすことにもなりかねません。面倒だから、恥ずかしいから、とためらわず、積極的に受診しましょう。

  • 子宮頸がん、尖圭コンジローマの予防ワクチン
    ヒトパピローマウイルス(leep)ワクチンである「ガーダシル」が、平成23年8月26日より発売開始となりました。ガーダシルは、leepの6型、11型、16型、18型の4つの型の感染を予防する4価ワクチンで、子宮頸がんだけでなく、尖圭コンジローマも予防できます。

  • 妊娠中の子宮がん検診で異常が見つかったらどうする?
    子宮頸がんは、ワクチン接種と定期検診で予防できる唯一のがんです。できれば妊娠前に子宮がん検診を受けてほしいけれど、妊婦健診で初めて検査を受ける人が多いのも事実。妊娠中の子宮がん検診の実際、がん検診で異常を指摘されたときの対応など解説します。

  • 子宮がん・卵巣がん手術治療と妊娠機能の温存
    子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんなど、婦人科系のがん治療が必要になった場合、多くの人が不安になるのは、その後の妊娠への影響でしょう。がんの種類別の主な手術法と、妊娠・出産の機能を守る「機能温存治療」のメリット、注意点について、わかりやすく解説します。

  • 子宮頸がんの治療法
    子宮頸がん治療の主な方法、治療期間、治療で考えられる体への負担やリスク、手術後の注意点など、治療を受ける患者さんが不安に感じそうなことを中心に、子宮頸がんの治療法を解説します。

円錐切除

子宮頸がん検診

20歳から子宮頸がん検診が必要です。 子宮頸がん検診としてまず実施されるのは、子宮頸部細胞診です。妊娠中でも子宮頸がん検診は安全、簡単に行えます。

細胞診

子宮頸がんで行う擦過細胞診は、子宮頸部から綿棒、ブラシ、へらなど、専用の器具で子宮頸部粘膜を少しこすり、その中に異型細胞があるか、あるとしたら悪性の可能性があるかを顕微鏡で調べるものです。

コルポスコープ

コルポスコープという拡大鏡で子宮頸部を観察する検査です。細胞診で精密検査が必要であるという結果が出ると、コルポ診は必須となります。

HPV

子宮頸がんは、発がん性のヒトパピローマウィルスの持続的な感染が原因となって発症します。HPVは、1940年代にヒトの皮膚から発見され、現在までに100種類以上が確認されています。

円錐切除

前がん病変(がんの一歩手前)や初期のがんで見つかったら、子宮の入り口(子宮頸部)の一部を切除するだけで、子宮のほとんどを残すことができ、妊娠・出産も可能です。
©  FUJITO CLINIC All Rights Reserved.
PAGE TOP