HPV

HPV(ヒトパピローマウィルス)ってなんですか?

HPV子宮頸がんは、発がん性のヒトパピローマウィルスの持続的な感染が原因となって発症します。HPVは、1940年代にヒトの皮膚から発見され、現在までに100種類以上が確認されています。ヒトの皮膚や粘膜にいる、ごくありふれたウィルスで、1980年代以降にその一部の種類が子宮頸がんの発症の原因であることが明らかになり,最近注目を集めています。


ヒトパピローマウイルスは性交渉が原因で感染します。性交渉の経験がある女性の80%は感染しているといわれています。
しかし、ヒトパピローマウイルスに感染したからといって、必ずしも子宮頸がんになるわけではありません。
感染してもほとんど症状が現れず、自然にウイルスが排除されています。
このウイルスが排除されず、長い間感染が続くと、がんが発生することがあります。

HPV感染と子宮頸がんに至るまでの病理学的変化

HPVと子宮頸がん

  • HPVテストが陽性とは、子宮頸がんの原因となるハイリスクHPV13種類 (16,18,31,33,35,39,45,51,52,56,58,59,68 型)のいずれかの感染があることを示しています。
  • ほとんどの成人女性(約80%)が一度はHPVに感染し、約90%は自然に消えます。
  • HPVは皮膚・粘膜の接触で伝搬します。
  • HPVは健康な女性にも存在しており、細胞診で異常がなければ治療の必要はありません。
  • 免疫や喫煙などの要因が加わり、高度異形成やがんに進行します。
  • 子宮頸がんはありふれたウイルス(HPV)による稀な合併症です。

子宮頸がん検診(細胞診・HPV併用)の結果

細胞診・HPVテスト併用検診の例

子宮頸がんのおもな危険因子

  • 性体験年齢が低い
  • 性交渉のパートナーが多い
  • 出産経験が多い
  • ヒトパピローマウイルス以外の性行為による感染症
  • 喫煙・受動喫煙
  • 長期間の経口避妊薬の使用  など

HPVに関するQ&A

HPVと子宮頸がんにはどのような関係があるのですか?
100種類以上も存在するHPVのうち、子宮頸がんの発症に関係するのは15種類ほどで,それらは発がん性HPV(がんを引き起こす危険性が高いタイプのHPV)を呼ばれています。発がん性HPVが子宮頸部に長期間感染し続けることにより、子宮頸がんんが発症することが明らかとなっています。

子宮頸がんの患者さんのがん組織からは、ほぼ100%の確率で発がん性HPVが検出され、特にHPV16型および18型というタイプが60~70%にみられることが報告されています。

HPVはどのようにして感染するのですか?
発がん性HPVの子宮頸部への感染は、ほとんどが性交渉によるものです。性交渉によって子宮頸部粘膜にできた、ごく小さな傷からウィルスが侵入して感染がおこります。

このウィルスに感染することは決して特別なことではなく、性交経験がある女性であれば、誰でも感染する可能性があります。性交経験がある女性の約80%が一生のうちに一度はこの発がん性HPVに感染するといわれています。

子宮頸がんは最近20代から30代の女性に増加していることが指摘されています。子宮頸がんは、若い女性の妊娠や出産の可能性、尊い命を奪うがんといえます。

HPVに感染すると必ず子宮頸がんになるのですか?
発がん性HPVに感染しても、ほとんどの場合感性は一過性で、ウィルスは自然に排除されてしまいます。しかし、ウィルスが排除されずに長期間感染が続くと一部は前がん病変(がんになる前の状態)となり、ごく一部で子宮頸がんを発症します。

発がん性HPVの感染が長期間続くと、子宮頸部の細胞がだんだんと異常な形態を示すようになり、やがてがん化すると考えられています。

発がん性HPVの感染から子宮頸がん発症までには、通常、数年~10数年以上かかります。この間は、前がん病変といわれる状態で、子宮がん検診によって発見することが可能です。

子宮頸がん予防ワクチン

子宮頸がんの予防方法としてはHPVの予防接種(ワクチン)があり、最近日本でも認可されました。接種するのは、性交渉の経験がない12歳前後になる予定です。
20歳以上で接種した場合の予防効果は不明で、また、ワクチンを接種したとしても予防効果がいつまで続くのかははっきりしていないため、やはり検診は必要です。
なお、ワクチンは子宮頸がんの治療には使われません。

子宮頸がんは早期発見が可能です。

  • 子宮頸がんは、初期には自覚症状のないことが多く、無症状のまま進行し、検診(子宮がん検診)で初めてみつかることも少なくありません。
  • 子宮頸がんは、前がん病変(がんになる前の状態)、ごく初期のがんで発見し治療を行えば、ほぼ100%完治し、その後の妊娠や出産にもほとんど影響しません。
  • 各自治体では、20歳以上の女性に対して子宮がん検診を実施しています。費用は自治体によって異なりますが、無料あるいは一部負担となっています。時期については自治体にお問い合わせいただくことをおすすめします。
  • 早期発見のためにも、是非とも子宮がん検診を受けましょう。

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HPV

子宮頸がん検診

20歳から子宮頸がん検診が必要です。 子宮頸がん検診としてまず実施されるのは、子宮頸部細胞診です。妊娠中でも子宮頸がん検診は安全、簡単に行えます。

細胞診

子宮頸がんで行う擦過細胞診は、子宮頸部から綿棒、ブラシ、へらなど、専用の器具で子宮頸部粘膜を少しこすり、その中に異型細胞があるか、あるとしたら悪性の可能性があるかを顕微鏡で調べるものです。

コルポスコープ

コルポスコープという拡大鏡で子宮頸部を観察する検査です。細胞診で精密検査が必要であるという結果が出ると、コルポ診は必須となります。

HPV

子宮頸がんは、発がん性のヒトパピローマウィルスの持続的な感染が原因となって発症します。HPVは、1940年代にヒトの皮膚から発見され、現在までに100種類以上が確認されています。

円錐切除

前がん病変(がんの一歩手前)や初期のがんで見つかったら、子宮の入り口(子宮頸部)の一部を切除するだけで、子宮のほとんどを残すことができ、妊娠・出産も可能です。
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